ペット保険関連コラム

アクサダイレクトの「特定傷病補償対象外特約」の落とし穴

生命保険や損害保険で有名なアクサダイレクトが取り扱うペット保険の商品について、「特定傷病補償対象外特約」という、保険について無知な方からすると"落とし穴"とも言えるべき特約事項が存在ます。その特約について、掘り下げて説明します。

ざっくり言うと

  • 大手保険会社のアクサダイレクトのペット保険には、「特定傷病補償対象外特約」という特約が存在します。
  • 契約更新時に「特定傷病補償対象外特約」で指定された傷病は、一生涯、そのペットでは補償の対象外となります。
  • 大手の保険会社だからといって、安心はできません。しっかりと内容を吟味しましょう。

アクサダイレクトの補償内容って?

アクサダイレクトのペット保険では、50%補償と70%補償の2つのタイプがあり、それぞれ以下の通りです。

項目 50%補償の場合 70%補償の場合
通院 制限なし 制限なし
入院 制限なし 制限なし
手術 制限なし 制限なし
年間補償上限額 50万円 70万円

 このように、アクサダイレクトのペット保険では補償内容が分かりやすく、「年間50万円または70万円を上限として、犬・猫の通院・入院・手術の費用を補償します」という内容です。

どこに問題があるの?

 ですが、この保険商品にも見落としてしまいがちな落とし穴があります。それは、保険加入前に確認する「普通保険約款/特約」という資料の中にある、「特定傷病補償対象外特約」という特約の存在です。
参考)
アクサダイレクト ペット保険 普通保険約款/特約
アクサダイレクト ペット保険 重要事項説明書

「特定傷病補償対象外特約」って?

 この特約は、保険の対象となっているペットが患った傷病について、

  • そのペットの過去の傷病履歴
  • そのペットの通院履歴
  • その被保険者(ペットの飼い主)に対して過去に支払われた保険金の合計

などを鑑みて、「そのペットのその傷病については今後、保険の対象外にする」という特約です。

 例えば、あるトイプードルが皮膚病にかかり、その結果として診療費がかさんで皮膚病が特定傷病補償対象外特約として適用された場合、今後、そのトイプードルに限っては、皮膚病にまつわる通院・入院・手術の診療費は補償されなくなります。

 ペット保険の契約期間は1年間で、その契約更新時にアクサダイレクト側から、「この傷病について、今後あなたのペットは補償の対象外になりますが、それでも良ければ保険の更新をお引き受けします」という旨の連絡が書類により通知されるそうです。

 ペット保険への新規加入時には、もともとそのペットに持病がある場合は、その傷病については補償対象外にすることはありますが、保険に加入した後で患った傷病に関しても、その履歴などで補償対象外になるのは、加入者の心情としては非常に納得のいかない気分でしょう。

実際、問題になってるの?

 この特約をめぐっては、以下の記事などで思いの丈を綴られていらっしゃる方もおられました。
ペット保険の闇①
ペット保険の闇②
ペット保険の闇③

 SNS上でもよく拡散されていましたので、もしかしたら、このページをご覧になられている方の中にも、この記事を読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にこの特約を適用された消費者の気持ちをよく表していると感じます。

ペット保険は大手でも安心できません

 おそらく、多くの消費者は「アクサダイレクト」というネームバリューで勝手に安心感を抱いている方も少なくないでしょう。

 ですが、この「特定傷病補償対象外特約」は、約款や重要事項説明書には記載されているものの、一般的な解釈からすると信じられない特約となっています。アクサダイレクトの後出しジャンケンが適用されるという、保険会社側に有利すぎる特約と感じざるを得ません。

 しかも、アクサダイレクトのペット保険は2016年10月に商品改定が行われ、これまでは満13歳の犬・猫までが新規加入の対象でしたが、2016年10月からは満8歳までになりました。他のペット保険会社の新規加入可能年齢も8歳前後で設定されているので、例えば9歳や10歳などの高齢になってきたタイミングでこの特約が適用された場合、他のペット保険会社への見直しもしづらく、そのペットの老後が心配されます。
「大手の保険会社だから安心できる。守ってくれる。」というのは幻想です。

 ペットによっては、高齢になってきたときに、継続的に治療を行う疾病にかかる可能性もあります。
 その際に、この特約を適用されてしまった場合は、その補償を受けることができず、ペット保険に加入している意味がかなり薄れてしまう危険性があるので、気を付けましょう。