たれ耳の犬種がなりやすいと言われている外耳炎。梅雨や夏など高温多湿の環境では特に耳のケアが必要になります。耳は音を聞くだけではなく、平衡感覚をつかさどる大切な気管です。外耳炎にならないよう原因を把握し、治療についても学んでおきましょう。

外耳炎とは

犬の外耳道には「垂直耳道」「水平耳道」があり、このどちらかまたは両方に炎症が起きている状態を外耳炎といいます。
耳の中で真菌や細菌の繁殖などが原因で炎症を引き起こします。外耳炎になると耳の中が持続的にかゆくなり、進行すると痛みを伴うようになります。
主にたれ耳、耳の中に毛が多い犬種が発症しやすいので、耳を清潔に保つように注意してください。

外耳炎になりやすい犬種

  • ミニチュア・ダックスフンド
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • シェットランド・シープドッグ
  • マルチーズ
  • シーズー

外耳炎の症状って?

耳の中で炎症を起こし、ベトベトとした臭いのある黄色や黒っぽい色の耳垢がたまります。
かゆみや痛みがあるため、耳を掻く、頭を振るなどのしぐさを見せます。その際に皮膚を傷つけ症状がひどくなることがあるので注意が必要です。

また、炎症が慢性化すると、奥にまで炎症が広がり外耳道がふさがり聴覚障害を起こす場合もあります。
悪化すると中耳炎や内耳炎を起こすこともあるので、症状が見られたら早めに病院へ行くようにしましょう。

外耳炎の主な症状

  • 耳の中から臭いがする
  • 耳の後ろを掻く
  • 黒い耳垢が出ている
  • 膿が出ている
  • 耳垢がベトベトしている
  • 耳の中の皮膚が赤い、湿疹がある
  • 頭を振る
  • 耳を触ろうとすると嫌がる

考えられる原因

外耳炎の原因は以下のようにさまざま。真菌や細菌の繁殖や耳ヒゼンダニの寄生、アトピー性皮膚炎など全身性の皮膚病で発症するものなどが挙げられます。きちんと原因を見極めて治療を行いましょう。

真菌や細菌に繁殖によるもの

ブドウ球菌、プロテウス属、コリネバクテリウ属、大腸菌などが繁殖し炎症を起こします。

寄生虫によるもの

耳ヒゼンダニによる耳疥癬からダニの傷や排泄物が原因で発症します。ニキビダニやヒゼンダニ、イヌセンコウヒゼンダニなどが原因の場合もあります。

アレルギーによるもの

アトピー性皮膚炎や接触性アレルギーが耳の中で発症することもあります。

異物によるもの

耳垢、被毛、腫瘍、ポリープなどが耳の中で外耳炎を引き起こす場合があります。

ホルモン異常によるもの

ホルモン異常の分泌が原因の中で多いものが甲状腺ホルモンの異常です。その中でも甲状腺機能低下症になると外耳炎を起こす可能性があります。

耳のケア不足によるもの

耳掃除など耳のケアを怠っていると外耳炎を発症しやすくなり、発症した場合も気付くタイミングが遅くなります。
また、お風呂上りなど耳の中が湿った状態のままにしないように気を付けましょう。

外耳炎にかからないための予防・対策

空気中にある真菌や細菌が耳に入り、繁殖することもあります。普段は症状がなくても免疫力の低下で外耳炎を発症しやすくなるので、まずは環境管理をしっかり行い、愛犬の生活スペースを清潔に保つようにしましょう。

また、日ごろから耳のチェックをすることも外耳炎予防につながります。耳垢がたまらないように、定期的に耳掃除をしてください。その際、皮膚を傷つける、耳垢を奥に押し込むというような場合があるので注意しましょう。

外耳炎にかかった場合の治療法や診療例

外耳炎の治療方法は原因によって少し異なります。まず検査によって細菌が原因であると分かった場合、投薬や軟膏などで治療を行います。
ダニやノミが寄生している場合は、皮膚の炎症の治療をするだけでなく寄生虫の駆除も行わなければなりません。
アレルギー性の場合は、アレルゲンを突き止め接触しないように生活を見直すようになります。
耳の病気は悪化すると手術が必要になることもあるので、早めに治療を始めることが重要です。

<初診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(初診料)11,000円
顕微鏡検査11,000円
耳垢検査11,000円
血液検査15,000円
採血料11,000円
内服薬71,000円
外用薬11,000円
処置料11,000円
合計12,000円

病院によって違ってきますが、外耳炎で通院すると以上のような治療費になります。初診の場合、原因特定のため多数の検査を行うことがあり、初診は高額になることが多いです。薬は通常、内服薬や塗り薬などが処方されます。
1回の通院で数千円~1万円台の治療費がかかり、もちろん全て自己負担が基本です。
そのため現在、ペット保険に加入する飼い主が増えてきています。

<再診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(再診料)1500円
内服薬71,000円
外用薬11,000円
処置料(耳掃除)1500円
合計3,000円

こちらも病院によって差はありますが、再診の場合は以上のような治療費になります。外耳炎の場合は多くて週に二度のペースで通院することがあり、合わせて耳掃除をすることがあります。

また、慢性的に外耳炎になる場合もあることから、通院を重視したペット保険を考えておくことをおすすめします。

まとめ

日ごろから愛犬・愛猫の耳をチェックすることで、いつもと違う臭いや様子をいち早く気づくことができます。
外耳炎はもちろん、病気は早期発見が大切です。健康に過ごせるよう愛犬・愛猫の健康をしっかり把握するようにしましょう。

また、外耳炎にならないように、耳の中の毛を短く切る、シャンプーのあと耳の中を乾燥させるなどの予防にも力を入れるようにしてくださいね。

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