【獣医師監修】あなたのペットが膝蓋骨脱臼と診断されたらどうしたらいい?早く治してあげたいけど、どんな治療方法があるの?治療費や薬代はいくらくらいかかる?とんでもなく高額になったらどうしよう!ペット保険で補償してもらえる?
そんな不安を解消するために、膝蓋骨脱臼の症状や原因、予防方法や対策、治し方と治療費、おすすめのペット保険についてまとめました。

早期発見のカギ!犬・猫がかかる膝蓋骨脱臼の症状・原因・予防法

膝蓋骨脱臼って?

犬のうしろ脚のひざ部分にある小さな骨、いわゆる「ひざのお皿」が膝蓋骨(しつがいこつ)です。
ひざを曲げ伸ばしするときに、この骨が、モモの骨である大腿骨の溝を上下に動くことで、足を滑らかに動かすことができます。

通常は溝にはまっている膝蓋骨が、内側や外側に外れてしまうことがあります。
これが膝蓋骨脱臼です。

初期はほぼ痛みがありませんが、症状が進行するにつれ痛みがひどくなり足をあげたまま歩くようになる場合もあります。

特に小型犬によくみられる病気です。
犬に比べれば少ないものの、猫が発症することもあります。

膝蓋骨脱臼になりやすい犬種

膝蓋骨脱臼の症状

膝蓋骨が外れてしまうとどのような症状が現れるのでしょうか?

膝蓋骨脱臼の主な症状

  • うしろの片足をあげる
  • うしろ足を触ると痛がる
  • 痛い方の足を上げ、けんけんするように歩く
  • 痛い足を引きずって歩く

また、膝蓋骨脱臼は程度によって4段階に分かれます。

<グレード1>
脱臼しても自然に元に戻るため、ほとんど症状がありません。

<グレード2>
犬が足を伸ばしたり、人が手で膝蓋骨を押すと正しい位置に簡単に戻ります。
少し痛がることもありますが日常生活に大きな支障はありません。

<グレード3>
脱臼している時間が長くなります。手で戻してもまた脱臼してしまいます。

<グレード4>
常に脱臼している状態になり、人の手でも元に戻せない状態になります。
歩行が困難になります。

膝蓋骨脱臼の原因で考えられるものとは?

膝蓋骨脱臼は「先天性」「後天性」に分類できます。

先天性の場合

生まれつき、膝関節のまわりの筋肉や骨、筋に異常がある状態です。
子犬の頃は症状がなくても、成長に伴って現れる場合もあります。

血統種の小型犬に多く、遺伝性する可能性があります。

後天性の場合

後天性の場合は、ほとんどが外傷です。
高いところから落ちた、足を激しく滑らせた、何かとぶつかったなどの外部からの衝撃が原因になることが多くあります。
猫の場合はこちらが多いと言われています。

膝蓋骨脱臼にかからないための予防・対策方法

先天性の場合は予防ができないため、それ以上悪化させないように、早めに獣医師に相談することが大切です。
後天性の場合は足を滑らせないようにすること、足に負担をかけないことである程度予防することができます。

足が滑らないようにする主な対策

  • 爪を切る
  • 足裏の毛はこまめにカットする
  • 室内がメインの犬はフローリングや畳で足が滑らないように対策を立てる
  •  ┗ 滑り止めになるフロアコーティング剤でフローリングの床に塗装する
     ┗ 絨毯などを敷く

  • 急激な方向転換をさせない

また、体重が増えれば増えるほど関節に負担がかかり悪化するので、太らせないように注意しましょう。

意外と高い!膝蓋骨脱臼の治療費の実態【治療方法と治療費】

膝蓋骨脱臼の治療方法

膝蓋骨脱臼を患っているかどうかは、触診やレントゲン検査で調べます。

治療には内科療法と外科療法があります。
グレードが1~2の場合は鎮痛薬の服薬や、サプリメントの投与で経過をみることもあります。

グレードが3~4になると、獣医師に外科手術をすすめられることが多いでしょう。
ただ、グレードに関わらず手術を勧められることもあります。

膝蓋骨脱臼の治療費

膝蓋骨脱臼の治療費は、平均すると一度の治療費は3,000~1万円程度。

通院(通算2~5回)手術・入院(通算2~5日)
治療費3,000 ~ 1万円/回15万 ~ 35万円

手術をする場合、完治までの治療費は15~30万円と多くの費用が必要です。手術後はリハビリなどをする場合があるのでさらに治療費が増えます。

実際に、膝蓋骨脱臼と診断されたら、何にいくらかかるのか?
診療明細の例を見てみましょう。

<初診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(初診料)11,000円
レントゲン検査14,500円
注射代金12,000円
内服薬(1週間分)11,200円
内服薬(1週間分)1700円
合計9,400円

病院によって違いますが、膝蓋骨脱臼で通院すると以上のような治療費がかかります。
初診の場合、原因特定のため多数の検査を行うことがあり、初診は高額になることが多いです。

薬は通常、内服薬が処方されます。
治療の内容にもよりますが、1回の通院で数千円の治療費がかかります。
治療費は、全額飼い主さんの自己負担です。

<再診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(再診料)1500円
注射代金12,000円
内服薬(2週間分)12,400円
内服薬(2週間分)11,400円
合計6,300円

こちらも病院によって差はありますが、再診の場合は以上のような治療費になります。
膝蓋骨脱臼の場合は多いと週に2回のペースで通院することもあります。

通院と、念のため、高額になりそうな手術にも備えられるペット保険への加入をおすすめします。

膝蓋骨脱臼の犬・猫が加入できるペット保険はある?オススメは?

もし、あなたが飼っている犬や猫が膝蓋骨脱臼になったら、意外と治療費がかかるということがお分かりいただけたのではないでしょうか?

「もうすでにペット保険に加入しているよ!」という飼い主さんは、保険期間中に発症した膝蓋骨脱臼は補償してもらえる可能性が高いです。
しかし実は、加入しているペット保険によっては、膝蓋骨脱臼が補償されない可能性もあるんです。

保険会社名膝蓋骨脱臼の補償
PS保険
FPC
アイペット損保
イーペット
アニコム損保
ペット&ファミリー△ 交通事故が原因の場合のみ補償
SBIいきいき少額×
au損保
ペッツベスト
アクサ損保△ 発症した年度のみ補償
アニマル俱楽部×
日本ペットプラス(ガーデン)×
もっとぎゅっと(あんしんペット)×

○→対象外と明記なし △→一部対象と明記 ×→対象外と明記

せっかく保険に加入していても、膝蓋骨脱臼が補償されないペット保険もあります。
特に小型犬の飼い主さんは、こういったペット保険への加入はできるだけ避けた方が良さそうです。

そして、「まだペット保険に加入してないよ~」という飼い主さん。
残念ですが、すでに発症してしまった病気は補償してもらえません…。
さらに、膝蓋骨脱臼だけでなく、それに関連した病気も補償されない可能性もあります。

「早くペット保険に入っていれば…」と身に染みて感じたのではないでしょうか?

ですが、今後もっと治療費が高い病気になるかもしれませんよね!
これから他の病気やケガになったときのために、今すぐにでもペット保険に加入しておきましょう!

膝蓋骨脱臼になってからでも加入できるペット保険を、こちらの一覧表にまとめました。

 保険会社名膝蓋骨脱臼のペットの加入
アイペット〇加入不可と明記なし
アクサダイレクト×
アニコム×
イーペット×3か月以内に治療を受けている場合は加入不可
日本アニマル倶楽部〇加入不可と明記なし
日本ペットプラス(ガーデン)×
ペッツベスト〇加入不可と明記なし
ペット&ファミリー×
もっとぎゅっと(あんしんペット)×
au損保×
FPC×
PS保険×
SBIいきいき少短〇加入不可と明記なし

※ペット保険への加入可否は、保険会社や審査内容によって異なるため、加入できない場合もあります。審査はケースバイケースになりますので、ご注意ください。

膝蓋骨脱臼でも加入できる可能性があるペット保険は、13社中5社のみでした。
つまり、膝蓋骨脱臼になってしまったら、加入できそうなペット保険の選択肢はとても狭まってしまうということです。
特に小型犬の飼い主さんは、膝蓋骨脱臼になる前に、ペット保険に加入することをおすすめします。

膝蓋骨脱臼になってからでも加入できるおすすめのペット保険ランキングはこちらです!

1位
アイペット

2位
SBI

3位
日本アニマル倶楽部

ペット保険ランキングの詳細はこちら

まとめ

膝蓋骨脱臼は小型犬に多い病気で、遺伝も関連しているといわれています。
グレードが低い場合は内服薬と体重管理で様子を見ることもありますが、徐々に悪化することがほとんどです。
愛犬の歩き方や足の状態に少しでも違和感を感じたら、この病気を疑い、すぐに動物病院にかかることが大切です。

ペットの治療費は全額負担が基本です。
手術になれば高額負担が発生し、日常的な診療でも検査等があれば高額になります。
ペットをお迎えしたらペット保険への加入を考えておくことも大切です。

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※このページに掲載している病気の特徴や治療方法等については、獣医師の監修を受けて作成しました。
しかし、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院・獣医師によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。
こちらの情報を用いて行う判断の一切について、当社は責任を負いかねます。情報の閲覧・活用等にあたっては、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。