白内障とは、水晶体が白濁した状態をいいます。犬の白内障で最も多いのは老齢性変化で6歳以上に多く、徐々に進行していきます。
そのほか、糖尿病にかかっている場合に2次的に起こることがあります。獣医師に聞いた白内障の症状、原因、予防・対策、治療などを詳しく解説します!

白内障とは

犬の白内障には先天性と後天性があり、後天性の白内障は外傷や糖尿病などが原因になる場合がありますが、加齢性のものが多い傾向にあります。
また、先天性の場合は生まれつき水晶体の濁りがあり、若年性の場合は遺伝の影響が強く生後数か月~数年で水晶体が白濁してしまう場合があります。
白内障はすべての犬種で発生しますが、特に起こりやすい犬種は以下の通りです。

白内障になりやすい犬種

  • トイ・プードル
  • ビーグル
  • シュナウザー
  • ボストンテリア
  • ゴールデンレトリバー など

白内障の症状って?

初期症状ではまだ以下のような症状が出ないことが多く気づきにくいです。定期的に懐中電灯などで目を照らして確認しておきましょう。部屋の照明の下では分かりにくいこともあるので注意してください。

また、白内障によく似た症状が起こる病気に「核硬化症」があります。5~6歳以降より水晶体の中心部が青白く見えるようになります。これは老化現象の一つで白内障とは異なります。

白内障の主な症状

  • 水晶体が白く濁る
  • 恐る恐る歩くように見える
  • ものにぶつかる
  • つまずく
  • 急に怖がるようになった
  • ボールなどを投げても気づかない
  • フードなどの食べ物を臭いながら探す

考えられる原因

白内障は「先天性」「若年性」「後天性」に分類できます。

先天性の場合

先天性の白内障は生まれつき水晶体が濁っています。

若年性の場合

遺伝的な要因で起こり、数か月~数年で水晶体が白濁してきます。

後天性の場合

後天性の場合は、外傷や糖尿病、眼に影響をもたらすような伝染病などの感染症などが原因になりますが、圧倒的に多いのは老齢性変化です。

白内障にかからないための予防・対策

先天性や若年性の白内障や老齢性変化によるものは予防することは難しいですが、後天性の中でも「外傷」「感染症」「糖尿病」などは予防可能です。
予防接種、体重が増加しすぎないように食生活に注意することは後天性の白内障を予防するうえで重要です。

白内障にかかった場合の治療法や診療例

白内障の治療は内科療法と外科療法があります。白内障が初期段階で視力が失われていない状態であれば、点眼薬やサプリメントで治療します。これは透明でクリアな水晶体に戻すことを目的に行うというよりも、少しでも進行を遅らせる目的で投与します。
症状が進行し、水晶体の白濁がひどくなると外科手術が適応になりますが、人の白内障の手術と同様の手術を犬で行うことは困難です。
犬の場合、人工の水晶体に交換する手術を行うので、手術可能な動物病院が限られます。
また、網膜萎縮が起こっている場合は手術を行っても見えないままなので手術を行う前に網膜の検査が必要になります。

<初診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(初診料)11,000円
検査代金13,000円
点眼薬12,000円
サプリメント(1週間分)1700円
合計6,700円

病院によって違ってきますが、白内障で通院すると以上のような治療費になります。初診の場合、原因特定のため多数の検査を行うことがあり、初診は高額になることが多いです。薬は通常、点眼薬やサプリメントが処方されます。
治療の内容にもよりますが、1回の通院で数千円の治療費がかかります。全て自己負担が基本です。そのため現在、ペット保険に加入する飼い主が増えてきています。

<手術の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(再診料)1500円
注射代金12,000円
手術費用(入院込、片眼)1300,000円
点眼薬13,000円
内服薬(1週間分)12,000円
合計307,500円

こちらも病院によって差はありますが、手術の場合は以上のような治療費になります。通常数日の入院を行い、その後の通院加療が1か月ほど必要になります。また、程度や難易度によっても金額は変動します。眼の手術は高額になるので、通院・手術を重視したペット保険を考えておくことをおすすめします。

まとめ

白内障は6歳以上の犬に多い疾患で、遺伝も関連しているといわれています。糖尿病が原因になる場合は糖尿病の治療が必要になりますが、一度白内障を起こした眼は元に戻らないことがほとんどです。健康に気を付けて定期的な健康診断を行い早期発見、早期治療を心がけていきましょう。
ペットたちの診療は保健適応にならず全額負担が基本です。手術になれば高額負担が発生し、日常的な診療でも検査等があれば高額になります。ペットをお迎えしたら保険加入を考えておくことも大切です。

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