ピルビン酸キナーゼ欠損症

ピルビン酸キナーゼ欠損症とは遺伝病で、赤血球の寿命が短くなり貧血になる病気です。運動をしたがらない、すぐに疲れる、貧血、粘膜蒼白などの症状が起こります。獣医師に聞いたピルビン酸キナーゼ欠損症の症状、原因、予防・対策、治療などについて解説します。

ピルビン酸キナーゼ欠損症とは

猫のピルビン酸キナーゼ欠損症とは遺伝病で、PKLRという変異遺伝子を両親から遺伝的に受け取ったときに発症します。症状は貧血、運動不耐性などで、発症年齢も6ヶ月から5歳ごろと幅が広いのも特徴です。また、環境やストレスが発症にかかわるとも言われています。
また、アフェクテッド(発症)、キャリアー(遺伝子を持っているが発症していない)に分かれます。

ピルビン酸キナーゼ欠損症になりやすい猫種

ピルビン酸キナーゼ欠損症の症状って

ピルビン酸キナーゼ欠損症の主な症状

  • 運動したがらない
  • 粘膜蒼白
  • 頻脈
  • 貧血
  • 脾腫、肝臓腫大
  • 黄疸 など

考えられる原因

ピルビン酸キナーゼ欠損症(PKLR)はピルビン酸キナーゼという酵素が赤血球に存在せず赤血球の寿命が短くなる病気です。ピルビン酸キナーゼは赤血球自身が使うエネルギーを産生するために必要な酵素ですが、これがないために赤血球がエネルギー不足になり赤血球の寿命が通常より短くなります。その結果、貧血になってしまいます。
この病気は遺伝子の異常なのでPKLRという遺伝子の変異を両親から受け取ったときに発症します。

ピルビン酸キナーゼ欠損症にかからないための予防・対策

ピルビン酸キナーゼ欠損症は予防することはできません。症状は軽度のものから重度のものまでありますが、環境の変化やストレスが大きく影響を与えるので、予防できる病気は予防し、健康管理はしっかり行うことが重要です。

ピルビン酸キナーゼ欠損症にかかった場合の治療法や診療例

ピルビン酸キナーゼ欠損症の治療は基本的には内科療法です。重症化した場合は入院が必要になることもあります。

<初診の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(初診料)11,000円
遺伝子検査110,000円
血液検査112,000円
合計23,000円

病院によって違ってきますが、ピルビン酸キナーゼ欠損症で初診時には以上のような治療費になります。遺伝子検査は病院内では検査できないので検査機関に検体を送ります。この検査が保険適応になるかどうかは加入する保険会社によって異なるために確認しましょう。ペットの病気は全て自己負担が基本です。好発猫種をお迎えされる場合は保険加入を考えたほうがよいでしょう。

<入院の場合の診療明細例>

項目数量金額
診察料(再診料)1500円
入院費用(約7日)150,000円
血液検査など検査料金110,000円
合計60,500円

貧血症状がひどい場合は安静にして酸素室で過ごすなどの対症療法を行いますが、遺伝病なので治療方法がほぼなく寿命が短いことがほとんどです。

まとめ

ピルビン酸キナーゼ欠損症は遺伝子異常が原因になります。生後2~3ヶ月ごろから間欠的に貧血を起こすために、気づかないことも多いです。アフェクテッドの場合は寿命が4年と短いので、定期的に検診を行い年齢が若いのに貧血症状が出ている場合は遺伝子検査を行うほうが良いかもしれません。治療方法がありませんが、起こる症状にあわせて対症療法を行うので、医療費がかさむことが考えられます。保険適応になるかどうかを保険会社に確認した上で加入を検討したほうが良いでしょう。

※このページに掲載している病気の特徴や治療方法等については、獣医師の監修を受けて作成しました。
しかし、実際にどのような治療を行うかは、ペットの状態・種類等はもちろん動物病院・獣医師によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。
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