特約とは、いわばペット保険のオプションです。ペット保険だけではカバーできない、ペットにまつわる様々な出費を補償します。
しかし、この特約は本当に必要なのでしょうか?あなたの状況によっては、特約が必要ない場合もあります。そんな必要ない特約に保険料を払い続けるなんて、無駄ですよね?
特約の種類や、特約のあるペット保険会社をしっかりチェックして、無駄のない賢いペット保険選びに役立ててください。

特約

その特約、本当に必要ですか?人気の特約の必要性を考える

ペットの医療費を補償するペット保険には、「特約」を用意している場合があります。

「特約」とは、ペット保険のオプションのようなものです。この特約を付けることで、受けられる補償の幅が広がります。

特約は、あくまでもオプションなので、基本となる主契約の保険と切り離すことができません。つまり、特約だけ単体で契約することはできないのが特徴です。

有料のオプションとして、基本の保険料に月々いくらかの料金を追加することで加入できる特約もあれば、無料のオプションとして自動的についてくる特約もあります

「えっ無料でオプションがついてくるの?そっちのほうが、断然お得!」
…当然そう思いますよね。

しかし、実際にはそんなうまい話はありません
無料でついてくるオプションの分の保険料は、当然ながら基本の保険料でしっかりとられています。
しかも、自動的についてくるということは、例えそのオプションがあなたにとって必要ではなかったとしても外すことはできない、ということです。

ここまでで、そろそろお気づきだと思います。

本当に重要なのは、「その特約が自分にとって必要なのか」を見極め、不要なものに無駄にお金を払わないようにすることです。

まずは、特約にはどんなものがあるのか、どのようなことを補償するのかを確認し、それが本当に自分にとって必要なのかを考えていきましょう。

ペット賠償責任特約

ペット保険の特約の中でもっともメジャーなのが、このペット賠償責任特約です。

ペットが、他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりしたときに、一定の範囲内で治療費や修繕費が補償される特約です。
噛み癖のある子や、まだしつけができていない幼少期のうちは、こういった補償があると安心かもしれません。

ペット賠償責任特約があるペット保険

保険会社名内容年間保険料
もっとぎゅっと(あんしんペット)年間で500万円を限度に補償900円
日本ペットプラス(ガーデン)年間で500万円を限度に補償910円
イーペット1事故につき500万円を限度に補償1440円
アイペット1事故につき500万円を限度に補償1460円
アクサダイレクト1事故につき1000万円を限度に補償(示談交渉付)740~5710円(犬種による)
アニコム(どうぶつ健保ふぁみりぃのみ)1事故につき1000万円を限度に補償
ただし、1事故につき3000円の自己負担額あり
1500円
イオン1事故につき1000万円を限度に補償2200円

このように、多くのペット保険会社が賠償責任特約を用意しています。
すべて有料のオプションとなっており、いずれも年間の保険料が1,000円前後となっています。

「年間1000円くらいならそんなに高くないし、とりあえず入っておいたほうが安心かな」
と思いましたか?

実は、その1000円は支払う必要のない保険料かもしれません!

あまり知られていないのですが、このペット賠償責任特約は、加入する必要のない方が相当数います。

もしかしたらあなたもペット賠償責任特約と同じような補償を受けられる保険に、すでに加入しているかもしれません。

それが、「個人賠償責任保険」です。

個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険、あるいはクレジットカードに付帯していることがあります。
自分や家族が他人に損害を与えた場合、賠償費用や訴訟費用などが補償されますが、ペットが与えた損害も補償対象になります。

もしもあなたが個人賠償責任保険にすでに加入していた場合、同じ内容のペット賠償責任特約で二重に保険をかけることは保険料の無駄になってしまいます。

ペット賠償責任特約に加入する前に、まずは個人賠償責任保険に加入していないかどうかを、一度チェックしてみてください。

ペットセレモニー費用特約

悲しいですが、いつか必ずやってくるお別れ。そんなときに備えられる特約です。

ペットの火葬などの葬儀費用を限度額まで補償します。火葬費用等担保特約などとも呼ばれます。

ペットセレモニー費用特約があるペット保険

保険会社名内容年間保険料
日本アニマル倶楽部葬式費用を、3万円を限度に補償0円(主契約に含まれる)
PS保険葬式費用を、3万円を限度に補償690円~
イオン葬式費用を、3万円を限度に補償2620円~

保険料は様々ですが、どの会社で用意しているプランも、3万円を限度に補償してくれます。

しかし、ここでよく考えていただきたいのが、「この特約、元が取れるの?」ということです。

ペットの葬儀費用は、よほど豪華な式を望まなければ、さほど高額になるものではありません。
ペット葬儀の業者に依頼すれば、小型犬で3万円前後、大型犬であれば5万円前後程度です。

それに対し、この特約の保険料は年齢・犬種に応じて変わります。

上の表の年間保険料は、一番安い場合の保険料です。
例えばPS保険は8歳時の大型犬の保険料は5620円にまで値上がりしますし、イオンのペット保険にいたっては一番安い時でも2620円なので0~9歳まで保険料を支払い続けると3万円を超えてしまいます

そのため、保険料のほうが結果的に高額になる可能性が高く、この特約に追加料金を支払って加入する意味はあまりないでしょう。

車いす費用特約(移動用補助器具費用特約)

高齢で足腰が弱った、交通事故で歩けなくなった…
そういった何らかの原因で歩行が困難になったペットのために、ペット用の車いすがあるのはご存知でしょうか?

車いす費用特約は、そんなペット用車いすの費用が補償される珍しい特約です。

移動補助やリハビリのために活用でき、価格も5000円以下のものから20万円をこえるものまで様々です。

車いす費用特約があるペット保険

保険会社名内容年間保険料
日本アニマル倶楽部車いす費用を、5万円を限度に補償0円(主契約に含まれる)
PS保険事故で歩けなくなった場合に車いす費用を、10万円を限度に補償0円(主契約に含まれる)

ペット保険を契約すると、無料で自動的に付帯する特約です。

「無料で補償されるなんて、お得!」
と思うのは、ちょっと待ってください。
無料とは言っても、この特約の保険料は、基本の保険料に含まれています

しかも、PS保険の場合、この特約の対象となるのは事故が原因で車いすが必要になった場合のみなので注意が必要です。
椎間板ヘルニアからくる歩行困難や、老化による脚力の低下で車いすが必要になっても保険金は支払われません。

事故で車いすになる、という状況に限定されてしまうため、この特約を使う機会はあまりないのではないでしょうか。

診断書費用補償特約

保険会社によっては、請求時に医師の診断書が必要ですが、その診断書の発行には文書作成料が発生する場合があります。
この費用は治療費ではないので基本的にはペット保険ではカバーできません。

そういった診断書の文書作成料を補償する特約です。

保険会社名内容年間保険料
イオンペット保険会社に提出する診断書の文書作成料が掛かった場合に年間1万円を限度に補償0円(主契約に含まれる)
アニマル倶楽部診断書の書類作成費用を、年間1万円を限度に補償0円(主契約に含まれる)

この特約を用意しているペット保険は2社で、いずれも基本の保険に無料で自動付帯するようです。

何度も言いますが、この「無料で自動付帯」は実際には無料ではなく、基本の保険料がその分高くなっている、ということです。

さらに、この文書作成料が無料という動物病院も多くあります。

もしかかりつけの動物病院の文書作成料が無料だった場合、まったく利用しない特約に無駄にお金を払い続けることになってしまいます。

それなら、この特約がなくて基本の保険料が安いほうが良いですよね?

特約はあくまでオマケ。見るべきは基本の保険内容!

「特約って思ったより高くないし、ましてや無料なら、付いているペット保険を選んだほうがいいよね?」
と、飛びつくのはちょっと待ってください!

特約はあくまで「オマケ」
オマケだけを見て、肝心のペット保険の内容をあまり見ないで決めると、かえって損をするかもしれませんよ。

ペット保険は、保険会社やプランによって、保険料に大きな差があります。
特約自体の保険料は無料でも、その費用が基本の保険料に含まれている分、トータルで割高になっている可能性があるのです。

特約はあくまで、「あれば嬉しいオマケ」と考えて、基本の商品の内容のほうをじっくり見てみましょう。

特約の種類の多彩や、無料付帯に惑わされず、保険料の手ごろさと、補償の手厚さのバランスがよいペット保険を選びましょう。

保険料と補償内容のバランスが良いおすすめのペット保険ランキングはこちら

まとめ

特約をたくさん用意しているペット保険ほど、お得な良いペット保険に見えてしまうかもしれません。

しかし、本当に重要なのは、基本のペット保険の内容です。
特約がなくても、保険料が手ごろな保険を選べば、浮いたお金で、医療費以外のペットの出費も賄えるのではないでしょうか。

まずは、本当にその特約は自分にとって必要なのか?をきちんと考えましょう。
必要のない特約は外してしまえば、無駄のない賢い保険選びをすることができます。

そのうえで、本当にお得なペット保険を選ぶようにしたいですね。
お得なペット保険とは、保険料と補償の内容のバランスがよいペット保険のことです。

当サイトではさまざまな視点でペット保険について紹介しています。
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