日本生まれの大型犬・秋田犬は、忠犬ハチ公でも知られる飼い主に忠実な犬種です。秋田犬は比較的健康な犬種ですが、遺伝的にかかりやすい病気もあります。しっかりチェックして、その病気に備えられるペット保険を選びましょう。

日本生まれの忠実な大型犬・秋田犬

秋田犬の魅力

国の天然記念物に指定されている6つの日本犬種の中で唯一の大型犬である秋田犬。あきた「けん」ではなく、あきた「いぬ」と読みます。
がっしりとした骨格と、長い足を持ち、体高は70cm近くにもなります。
堂々とした体つきからは強面を想像しますが、素朴な顔立ちと、もっさりと全身を覆う毛、そして物静かな性格を持ちます。
力強さと可愛らしさを兼ね備えた秋田犬は、海外でも人気の犬種です。

「忠犬ハチ公」として有名なハチは秋田犬ですが、亡くなった飼い主を待ち続けたエピソードの通り、秋田犬は本当に飼い主に忠実な犬です。
一方、飼い主以外にはなつきにくく、攻撃的になることもあります。

現在は天然記念物に指定されていますが、その陰には秋田犬の保存に力を注いだたくさんの人の存在がありました。
秋田犬の先祖は、マタギ犬という猟犬だと言われています。闘犬が流行った江戸時代ごろに、大きい洋犬と交配させたため雑種化が進み、純粋な秋田犬がほとんどいなくなってしまいました。
闘犬が禁止された後、秋田犬の種を守るため立ち上がった人たちのお陰で、現在の秋田犬があります。

飼い方の注意点

改良が行われているとはいえ、闘犬や猟犬としての性質は受け継いでいます。
そのため、非常に強い力とスタミナ、激しい気性も持っているので、誰にでも飼いやすい犬種とは決して言えません。

本来とてもおとなしくて優しい犬ですが、豹変することがあること、その場合、人や他の動物に甚大な危害を与える恐れがあることを知っておく必要があります。秋田犬の強い力に振り回されないだけの力と体力がなければ、飼うことはできません。

自治体によっては「特定危険犬種」に指定しており、飼うときには頑丈な檻の中で飼育することや、逃走時に通報することなどが義務付けられます。実際に、子供が秋田犬に噛まれて死亡した事故もありました。

そのため、プロの訓練士によるしつけは欠かせない犬種です。
せっかくしつけをして優秀な子にしたとしても、飼い主さんと家族の方がしつけを崩壊しては意味がありません。しつけ訓練を依頼する際は、人もしつけ、訓練の仕方についてしっかりと学ぶと良いでしょう。
「忠犬ハチ公」というだけあって、飼い主さんに対しての忠誠心はかたいものです。普段はクールで気難しい様子だけど、意外と陽気で可愛らしい一面が垣間見えるギャップに惚れこむ飼い主さんもいるようです。

秋田犬のしつけは、自分が吠えたり咬まれたりされないようにする為、ではなく、事故を起こさせない為と認識してください。
秋田犬は、犬社会しか知りません。咬む、吠えるしか意思表示が出来ないのです。だからこそ、人間の手でしっかりと人間社会について教えてあげる必要があります。

しっかりとしつけ訓練を行っていれば、信頼関係を築く事が出来、立派なパートナーとなります。飼い主さんとして、リーダーとして認めた秋田犬は忠実に、ひたむきに愛情を示すので裏切る事はありません。その姿はまさに忠犬でしょう。
 
だからこそ、周りに対して攻撃する恐れがあるのです。その時は、リーダーである飼い主さんがしっかりとコントロールできるようにしましょう。

また、ありあまる体力を持て余さないように、毎日朝・晩、最低1時間の散歩が必要です。

名前の通り雪深い秋田で生まれたため、寒い冬に対応できる厚い毛を持ちます。ブラッシングは週に何度か、春と秋の換毛期は毎日行いましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

秋田犬は健康な犬ですが、その体の大きさと、遺伝的な問題で、いくつかかかりやすいと言われる病気があります。
ここでは、秋田犬がかかりやすいといわれる「股関節形成不全」「進行性網膜萎縮」「皮膚炎」「甲状腺機能低下症」についてご紹介します。

股関節形成不全

股関節に異常があり、後足の骨の先が骨盤のうまくはまらず、亜脱臼状態になることです。ほとんどが遺伝によるもので、秋田犬のような大型犬は発症しやすい病気です。
運動を嫌がる、足を触ると嫌がる、横座りをする、左右にお尻を振るような独特の歩き方をするようになったらこの病気の可能性があります。こういった症状は、体重が急激に増加する生後6か月頃からみられるようになります。また、ほとんどの場合両足に起こります。

【治療費について】
歩き方や股関節の状態を見て、症状の程度を観察します。鎮痛剤の投与や運動制限、食事管理など内科治療を行い、改善がみられない場合は股関節の外科手術を行います。
麻酔や手術のリスク、治療期間など、獣医さんと十分に話し合ってください。

内科治療(投薬治療)外科治療・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。
股関節形成不全が補償対象外項目になっているペット保険もあるので、全額自己負担という事態を防ぐためにも、しっかりと選んでおきましょう。

進行性網膜萎縮

眼球を覆う膜のうち、最も内側にある膜である網膜が縮み、変性することで起こる目の病気です。
初期は暗いところでものが見えづらそうにする、歩くとき壁や物にぶつかったりつまずいたりする、動くものを目で追わないなどの症状からはじまり、次第に日中や明るいところでも目が見えなくなり、やがて失明します。
原因不明の遺伝性の病気で、治療法も予防法もないのが現状です。生後数か月でかかる場合もあれば、成犬になってからかかる場合もあります。
どの犬種もかかる可能性のある病気ですが、特に秋田犬はこの病気にかかりやすい遺伝的要因を持っていると言われます。

【治療費について】
萎縮した網膜は元に戻らないため、根本的な治療法はありませんが、この病気にかかると、白内障や緑内障を発症する恐れがあるため、定期的な通院や検査が必要になります。

通院
治療費5,000 ~ 1万円/回

進行性網膜萎縮は定期的な通院が長期間続く可能性があります。
そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(20日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。

【獣医が解説】犬・猫の進行性網膜萎縮症の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

皮膚炎

細菌感染やアレルギーが原因で、皮膚に炎症が起こり、かゆみや赤み、腫れなどを起こすことです。秋田犬は皮膚が弱いため、炎症を起こしやすい犬種だと言われます。
脚の付け根や指の間、脇の下、耳や目のまわりなど皮膚が弱い部分に症状が出やすくなるようなので、こまめにチェックしましょう。

【治療費について】
細菌感染が原因の場合は、抗生物質を含む内服薬や塗り薬を与え、かゆみが強い場合は抗炎症剤を投与します。
アレルギーが原因の場合は、アレルゲンを特定する検査も行われます。早めにアレルゲンを特定し、愛犬の周りから取り除く必要があります。

通院(通算5~10回)
治療費3,000 ~ 5,000円/回

完治するまで、定期的に通院が必要になり、最終的に1万~5万円の治療費が必要になります。
皮膚炎は再発する場合もあるので、長期の通院を補償してくれるペット保険を選ぶと、家計の負担も抑えられます。

【獣医が解説】犬・猫の皮膚炎の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

甲状腺機能低下症

「甲状腺機能低下症」は、内分泌器官から分泌される甲状腺ホルモンが減少することで発症します。
甲状腺ホルモンは体の代謝を促進する働きをもっているので、発症することで元気がなくなったり、肥満や脱毛、むくみといった症状が現れます。
発症の原因はよくわかっていないようですが、秋田犬は発症しやすいと言われる犬種のひとつです。

【治療費について】
甲状腺ホルモンを補うために、人工の甲状腺ホルモンを投与することで、少しずつ表情や運動機能が回復して、皮膚の状態も良くなっていきます。その後も継続的にホルモンを投与し続ける必要があります。早期に発見し、治療を開始することが重要です。

内科治療(投薬治療)
治療費4,000 ~ 1万円/月

甲状腺機能低下症の投薬治療は、一生続けなければなりません。
また、この病気にかかるとペット保険に加入できない可能性があるため注意が必要です。

秋田犬におすすめのペット保険を選ぶポイントは3つ

ペット保険に加入するなら、かかりやすい病気にしっかり備えられるプランを選びたいですよね。
ここでは、秋田犬におすすめのペット保険を選ぶポイントをまとめてみました!

ポイント1:免責金額が設定されていないこと

ペット保険はプランによって免責金額が設定されているものがあります。免責金額があると、設定されている金額を超えないと補償を受けられません。
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。

通院治療は比較的少額な治療費が長く続きます。通院治療が多くなることが予想される秋田犬は、免責金額が設定されていないペット保険を選ぶようにしましょう。

(参考)ここは必ずチェック!ペット保険にある「免責」って何?

ポイント2:長期の通院・ある程度の手術を補償すること

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。その金額があまりにも低いと、せっかくペット保険に入っているのに十分な補償を受けられなくなってしまいます。

秋田犬がかかる可能性がある股関節形成不全は、通院あるいは手術に備えたい病気です。
また、皮膚炎や進行性網膜萎縮、甲状腺機能低下症のような病気は、長期の通院が必要になりがちな疾患です。長期の通院に備えることができるペット保険を選びたいものです。

通院の限度額は平均治療費の8,000円以上、できれば無制限のものがよいでしょう。また、継続した通院が必要になる可能性があるので、限度回数は20日以上あると安心です。
また、股関節形成不全の1度の手術でかかる平均治療費は10万円~40万円なので、手術補償に限度額が決まっている場合は、最低でも10万円以上補償するペット保険を選びましょう。
また、年間補償上限金額は目安として最低でも50万円以上あると安心だと思います。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。

秋田犬がかかる可能性のある「股関節形成不全」は、いくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社

  • あんしんペット
  • ガーデン
  • アニマル俱楽部

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

秋田犬に適したペット保険の補償内容と保険料

秋田犬の保険選びの3つのポイントに基づいて探すと、次のようなペット保険が見つかりました。
ポイント1・2から、免責金額の設定が無い通院と手術の両方の補償があるペット保険を選ぶ必要があるため、通院・入院・手術を補償する「トータル補償型」の保険をおすすめします。
その中で、ペット保険で一般的な補償割合50%と70%で比較していきます!

50%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院手術
ペティーナまとめてプラン451,000 円20万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
FPCフリーペットほけん455,400 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン537,190 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
ガーデンプラチナ50%プラン575,010 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン50675,160 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード705,050 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット50774,430 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン50815,830 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン904,520 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース756,720 円50万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子50%プラン1,577,340 円73万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※au損保の「通院ありタイプ50%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、0歳から10歳までの年間保険料の合計を表示しています。11歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院手術
ペティーナゆとりプラン591,800 円30万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
PS保険70%補償プラン685,890 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
ガーデンプラチナ70%プラン804,710 円70万円制限なし制限なし制限なし
あんしんペットずっといっしょL840,910 円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050 円70万円制限なし制限なし制限なし
ペットライフジャパンプレミアム70911,950 円115万円15,000円/日
年間37.5万円まで
15,000円/日
年間37.5万円まで
200,000円/回
年間40万円まで
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070 円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130 円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010 円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース1,028,980 円70万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870 円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※ペティーナの「ゆとりプラン」は11歳まで、au損保の「通院ありタイプ70%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、把握できる範囲の年間保険料の合計を表示し、15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

ポイント2により「通院は限度額が8,000円以上、限度日数が20日以上、手術は1回10万円以上、年間補償上限金額は50万円以上」のものを選ぶと、ペティーナは候補から外すことができます。

また、ポイント3から、股関節形成不全を補償しないあんしんペット、ガーデン、アニマル俱楽部は除外します。

最後に、その中から保険料が抑えられているものを選びたいと思います。
それぞれのペット保険で生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償では60万円以下・70%補償では85万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすい商品と言えるでしょう。
比較的保険料が安い保険は、50%補償ではFPC、PS保険、70%補償ではPS保険という結果になりました。

ただし、PS保険のペット保険は「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というデメリットがあります。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、秋田犬は皮膚炎、進行性網膜萎縮、甲状腺機能低下症のような継続した通院が必要になる病気が心配されます。
もし発症した場合には、十分な補償が受けられないかもしれません。たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。
(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

そのため、秋田犬におすすめのペット保険は、50%補償のFPCのフリーペットほけんとなりました。

秋田犬におすすめ!「FPCのフリーペットほけん」の特徴

最後に、秋田犬におすすめのペット保険に選ばれた「FPCのフリーペットほけん」の特徴を確認してみましょう。
こちらも検討の際に参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償上限金額が85万円と高額に設定してある
  • 約款にもデメリットになるような項目はなく、カスタマーサービスにも定評がある
  • ペット賠償責任特約が用意されていない

また、豹変すると人や他の動物に甚大な危害を与える恐れがある秋田犬には、「ペット賠償責任特約」を付けておくことも重要です。
これは、ペットが他人にケガを負わせたり持ち物を壊したりといった場合に、治療費や修繕費などを補償してくれる保険です。ただし、すでに似たような内容の「個人賠償責任保険」を自動車保険や火災保険などの特約として契約している場合は、あらためて契約する必要はありません。
すでに個人賠償責任保険に加入している方は、ペット賠償責任特約を契約する必要はありませんのでFPCがおすすめです。
個人賠償責任保険に加入していない方は、ペット賠償責任特約が付帯できるガーデンやあんしんペットがおすすめです。補償対象外項目があることを理解した上で検討するようにしましょう。

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?
(参考)ペット保険の特約って必要?

まとめ

種類がいっぱいあってどれにすればいいか迷っている方は、かかりやすい病気とその治療方法に合わせてペット保険を選ぶのも一つの手です。以下のポイントを参考にして秋田犬に合ったペット保険を見つけましょう!

  • 免責金額が設定されていないこと
  • 長期の通院・ある程度の手術を補償すること
  • 股関節形成不全を補償すること
  • 秋田犬におすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。