アラスカン・マラミュートは、極寒の地「アラスカ」で犬ぞりレースや狩猟犬として活躍していたタフな犬種です。
抜群のスタミナと筋肉質な体を兼ね備えていますが、大型犬がかかりやすいとされる病気には注意が必要です。アラスカン・マラミュートがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

並外れた体力を持つアラスカン・マラミュート

アラスカン・マラミュートの性格

アラスカン・マラミュートは名前にもある通り、「アラスカ(アメリカ合衆国)」生まれの犬種です。アラスカ西部の海岸地方に住んでいたマラミュート族が、そり引きや狩猟に使用していたとされています。

18世紀頃にはアラスカン・マラミュートの犬ぞりレースが大流行し、より足の速い犬種へと改良されていきました。
そのおかげで、骨太な脚にはたくましい筋肉がしっかりとついています。

アラスカン・マラミュートの体重は40~50kg前後で、2本足で立ち上がると成人男性を優に越すほど大きな体をしています。
分厚い胸板にどっしりと構えた体格は、貫禄すら感じられます。

極寒の地アラスカで育ったアラスカン・マラミュートには、分厚い毛皮が備わっています。
熱を逃がさぬよう、毛が2重構造になっており、全身にびっしりと毛が生えています。
クルリと巻いたしっぽにもしっかりと毛が生えており、リスのようにモフモフとしていて愛らしいです。

過酷な環境下にも耐えられる屈強な体に加え、抜群のスタミナも兼ね備えています。
そのスタミナは、犬界ナンバーワンといっても過言ではないほど。犬ぞりで鍛えた持久力は、どの犬種にも負けません。

オオカミにも似た厳つい見た目をしていますが、優しくて無邪気な性格をしています。
とても人懐こく、家族には特別深い愛情を示してくれます。また、飼い主には忠実な犬種ですので、家庭犬向きであるといえます。

飼いかたの注意点

犬の中でもトップクラスのスタミナを持つアラスカン・マラミュートは、かなりの運動量が必要です。毎日60分以上の散歩を2回行うことが理想的です。

毎日の散歩だけでなく、ドッグランなどの広い場所で運動させる時間も設けましょう。
リードをつけずにのびのびと走り回ることで、日頃のストレスを発散することができます。
なお、運動量が足りていないと、ストレスが溜まって体調を崩す恐れがありますので、ご注意ください。

アラスカン・マラミュートは、抜け毛がとても多い犬種です。
特に「換毛期」と呼ばれる、毛の生え変わりの季節は驚くほど毛が抜けます。
そのため、毎日のブラッシングが必須です。ブラッシングを怠ると、抜けるべき毛が抜けずに残ってしまい、皮膚病にかかる恐れがあります。

アラスカン・マラミュートは大型犬ですので、広々としたスペースで飼育する必要があります。
アラスカン・マラミュートが自由に行き来でき、方向転換できるくらい余裕のあるスペースを確保しましょう。
あまりにも手狭なところに押し込めると、骨が変形したり、ストレスに繋がったりします。

子どもやお年寄りと一緒に暮らす際は、注意が必要です。
アラスカン・マラミュートは体が大きい上に力が強いため、ちょっとぶつかっただけでも子どもやお年寄りを突き飛ばしてしまう可能性があります。
また、人が大好きなアラスカン・マラミュートは誰彼構わずじゃれることがあります。嬉しくて飛びつくこともあるでしょう。
もしも、子どもやお年寄りに飛びついてしまったら、大怪我を負わせてしまうことも考えられます。
そのため、子どもやお年寄りと触れ合わせる際は、アラスカン・マラミュートを制御できる大人が付き添ってください。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

アラスカン・マラミュートは、どんなことにも耐えられそうな体をしていますが、大型犬がかかりやすい病気には注意が必要です。

アラスカン・マラミュートが特にかかりやすい「胃拡張・胃捻転」「白内障」「股関節形成不全」について、詳しくご紹介していきます。

胃拡張・胃捻転

胃拡張(胃が広がること)によって、胃がねじれてしまうことを「胃捻転」といいます。

この病気は、何の前触れもなく突然発症します。発症後は急激なスピードで病気が進行し、放置していると短時間で命を落としてしまう恐ろしい病気です。発症の原因は、遺伝的な要因や食後の過度な運動、ストレスなどが考えられます。

症状としては、腹部の膨張やチアノーゼ(酸素不足によって粘膜などが青黒くなること)、えづき、脈圧の低下などが挙げられます。

緊急を要する病気ですので、上記のような症状が現れたら早急に動物病院へ行きましょう。

胃拡張・胃捻転は、アラスカン・マラミュートを含む大型犬や超大型犬がかかりやすいとされています。あらゆる年齢で発症する恐れがあり、特に男の子が発症しやすい傾向にあります。

胃拡張・胃捻転を防ぐために、以下4つの点に気を付けましょう。

  • 一度に大量の食事を与えない
  • 早食いさせない
  • 大量の水を食事前後に与えない
  • 食後最低2時間は運動させない

これらを守るだけで、発症率が下がると言われています。

【治療費について】
ガスを抜いて胃の拡張を解消する治療や、食生活を見直すことによって胃拡張の予防を促します。重症の場合は、外科手術によって胃を正常な位置に戻す治療を行います。

内科治療(投薬治療)外科治療・入院(6日)
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 30万円

手術を行う場合は、かなり多額の治療費が必要となります。補償率が高いペット保険を選び、少しでも自己負担額を抑えましょう。

白内障

白内障とは、目の中でレンズの役割をしている水晶体が白く濁り、視力が低下してしまう病気です。発症の原因としては、先天性のものと、糖尿病や老化によって引き起こされる後天性のものがあります。

発症すると、黒目が白く濁る、暗い所を歩きたがらない、物にぶつかる、音やにおいに敏感になるといった症状が現れます。

白内障は進行するにつれて、どんどんと目の濁りが濃くなっていき、視力が落ちていきます。時に「緑内障」を併発することもあります。

【治療費について】
症状が軽度で、わずかに視力が残っている場合は、内服薬と点眼薬の投与によって進行を抑えます。

視力がほとんど失われてしまっている場合は、視力を取り戻すための外科手術を行います。手術には術後の合併症など多くのリスクが伴いますので、獣医師とよく相談することが大切です。

通院入院・手術(2~5日)
治療費3,000 ~ 5,000円/回8万 ~ 15万円

内服薬の投与は一回につき3,000~5,000円程度と安いですが、投与は一生続けなければならないため、最終的にはかなりの金額がかかります。さらに、手術をする場合は入院費などもかかりますので、プラスで10万~20万円ほどかかります。

治療費はかなり高額ですので、手術だけでなく、長期的な通院も補償してくれるプランを選ぶことが大切です。

股関節形成不全

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤を繋いでいる“股関節”に異常が起きる病気です。この病気は、生後半年から1歳までの間に発症することが多いです。発症の原因は明らかになっていませんが、遺伝的なものが大半だとされています。

股関節形成不全を発症している犬は骨盤の成長が不完全であるため、股関節が変形していたり、太ももの骨が入る穴が浅かったりします。その結果、太ももの骨が本来あるべき位置に固定されず、歩く度に骨がズレて痛みを感じます。

症状が進行するにつれて痛みが増し、運動を嫌がる、スキップのような歩き方をする、散歩の途中で座り込むなどの行動が見られるようになります。重度の股関節形成不全になると、少しの段差から飛び降りるだけで脱臼を起こすことがあります。

大型犬・超大型犬に多い病気のため、アラスカン・マラミュートは十分な注意が必要です。遺伝的なものが原因ですので、発症を防ぐことは難しいですが、筋肉量を増やしたり、股関節へ負担をかけないようにしたりすることで、症状を和らげることができます。

【治療費について】
骨が発達していない成長期の段階や、症状が軽度の場合は「安静療法」をとります。症状が進んで痛みが生じている場合は、鎮痛剤や抗炎症剤などの「投薬治療」を行います。それ以上に症状が重い場合は、外科手術が必要になることもあります。

手術には麻酔などのリスクが伴いますので、獣医さんと十分に話し合ってください。

通院手術・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。

股関節形成不全の場合、補償対象外項目になっているペット保険会社があるので、注意してください。全額自己負担となる前に、しっかりとペット保険を選びましょう。

アラスカン・マラミュートにおすすめのペット保険選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとアラスカン・マラミュートにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
そこで、ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:通院・入院・手術を高い割合で補償すること

アラスカン・マラミュートがかかりやすい病気の治療方法を見ると、通院も手術も必要になりそうだとわかります。
ペット保険の中には、通院のみや、手術のみを補償するものもありますが、できれば通院・入院・手術すべてを幅広く補償するプランを選ぶのがおすすめです。

さらに、アラスカン・マラミュートは白内障や股関節形成不全といった手術が必要になる病気にかかりやすいので、もしものときの高額な治療費をカバーできるよう70%以上の高い補償割合のプランを選んだ方がいいでしょう。

ポイント2:特に手術の補償が充実していること

アラスカン・マラミュートがかかりやすい病気は、いずれも高額な手術を含む治療が必要になる可能性があります。
そのため、手術の補償が手厚いペット保険がおすすめです。

ペット保険の中には「1日に支払う保険金の限度額」と「1年に支払う保険金の限度回数」が決まっているものがあります。
手術費は数十万円と高額な費用がかかってくるので、それらの制限が低いと十分に補償してもらえません。

手術の補償を充実させたい場合には、最低でも手術の日額制限が10万円以上の補償があるプランがおすすめです。

また、年間に支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」も参考にしましょう。
基本的にこの「年間補償限度額」が高いほど補償が手厚いといえます。
手術とその後の通院なども考慮すると、最低でも80万円以上の設定になっているペット保険を選ぶとよいでしょう。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。
もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は支払われません。
今回紹介したアラスカン・マラミュートがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、「股関節形成不全」がいくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。
受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

<股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社>

  • あんしんペット
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

アラスカン・マラミュートに適したペット保険の補償内容と保険料

上記の3つのポイントから、アラスカン・マラミュートに合うペット保険を選んでみましょう。
まず、ポイント1の「通院・入院・手術を70%以上で補償するペット保険」は13種類、「80%以上で補償するペット保険」も7種類ありました。0~15歳までに支払う保険料の合計金額が安い順に一覧にしました。
ポイント2の「手術の限度額が10万円以上、年間補償上限金額が80万円以上」ではアニマル俱楽部とペットライフジャパンの各プランが候補から外れます。
ポイント3の「股関節形成不全を補償する」により、この項目を補償対象外に設定している、あんしんペット、日本ペットプラス(ガーデン)、アニマル俱楽部を除外します。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん568,900 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン685,890 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン804,710 円70万円制限なし制限なし制限なし
あんしんペットL840,910 円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050 円70万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070 円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130 円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010 円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース1,028,980 円70万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870 円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※アニマル俱楽部の各プランは11歳までの保険でその後別プランに移行されるため、0歳から11歳までの年間保険料の合計を表示しています。12歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

80%以上補償するペット保険

会社名商品名補償割合生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
PS保険100%補償プラン100%895,000 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ90%プラン90%1,034,710 円90万円制限なし制限なし制限なし
アニマル倶楽部オレンジプランⅡ100%692,760 円63万円5,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間30日まで
30,000円/回
年間2回まで
アニマル倶楽部プレミアムオレンジプランⅡ100%766,320 円72万円5,000円/日
年間60日まで
10,000円/日
年間30日まで
60,000円/回
年間2回まで
アニマル倶楽部グリーンプランⅡ100%917,640 円126万円6,000円/日
年間60日まで
12,000円/日
年間60日まで
90,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。

70%補償のペット保険では、9種類、80%以上補償するペット保険では、PS保険のみが残りました。

70%補償のペット保険を絞り込むポイントとして、生涯保険料をみてみましょう。
同じ補償割合なのに、生涯保険料に大きな差額があることがわかります。高額になりがちな大型犬の保険料ですが、この中ではFPCとPS保険は80万円未満と安いことがわかります。3番目に安いアクサ損保の約90万円と比べても、20万円以上も差があります。

続いて、補償の手厚さを表す「年間補償限度額」を見てみましょう。他のペット保険が60万円~70万円が多い中、最安クラスのFPCとPS保険は85万円、100万円と手厚いことがわかります。
アニコム損保とアイペットも、生涯保険料は80万円以上と高額ですが、その分生涯保険料も高額になっています。

保険料の手ごろさと、補償の手厚さのバランスで考えると、FPC、またはPS保険がおすすめです。

ただし、FPCは手術が年1回までしか補償されないというデメリットがあります。

また、PS保険のペット保険は「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というデメリットがあります。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因により再発したときは、審査によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。

それぞれの保険のデメリットも理解したうえで選ぶようにしたいですね。

アラスカン・マラミュートにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」「PS保険の70%補償プラン」「PS保険の100%補償プラン」の特徴
最後に、アラスカン・マラミュートにおすすめのペット保険「FPCのフリーペットほけん」「PS保険」の特長を確認してみましょう。

アラスカン・マラミュートにおすすめのペット保険「FPCのフリーペットほけん」「PS保険」の特徴

FPCのフリーペットほけん 70%補償プラン

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償上限金額が85万円と高額に設定してある
  • 約款にもデメリットになるような項目はなく、カスタマーサービスにも定評がある
  • ペット賠償責任特約が用意されていない

PS保険の70%、100%補償プラン

  • 手術を年2回まで補償するので安心。通院も補償するが少し控えめな設定
  • 年間補償上限金額が100万円と業界トップクラス
  • 保険金の支払い速度が早い
  • 同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外
  • 生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病、皮膚炎など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償。

(参考)PS保険の補償の落とし穴

※PS保険は「同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外」「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」という制約があります。病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、根本的な治療方法のない心臓病や腎臓病や再発しやすい外耳炎や皮膚病などを発症した場合には十分な補償が受けられないことがありますので、それを理解したうえで選んだ方が良さそうですね。

まとめ

かかりやすい病気に合わせてペット保険を選ぶと納得のできるプランを見つけやすくなります。以下のポイントを参考に、アラスカン・マラミュートに合った商品を探してみてください!

通院・入院・手術を高い割合で補償すること

特に手術の補償が充実していること

股関節形成不全を補償すること

アラスカン・マラミュートにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」「PS保険の70%補償プラン」「PS保険の100%補償プラン」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。