バリニーズは、シャムの長毛タイプが品種として独立したものです。バリニーズという名前はバリ舞踊のダンサーからきており、美しく優雅なダンサーと猫に通じるものがあると考えられ名付けられたそうです。そんなバリニーズは、遺伝性疾患が多いことで知られています。では、バリニーズにはどんなペット保険を選べばいいのでしょうか?

バリニーズは甘えん坊で社交的

バリニーズの歴史

シャムによく似たバリニーズは、しばしばシャムに間違えられます。それもそのはず、バリニーズはシャムの長毛タイプを独立させた猫種だからです。いつ頃から長毛タイプのシャムが生まれるようになったのかははっきりしていませんが、記録によれば1900年代には見られていたようです。

当初、シャムの突然変異として生まれたバリニーズは失敗作とみなされ、安価で売り払われていました。しかし、アメリカの西海岸に住んでいた繁殖家ドーシーと、ニューヨークに住んでいた繁殖家スミスがその愛らしさに惚れ込んだことで猫種として独立させようと奮闘します。彼らは1950年代に動き始め、長い年月をかけて1970年にやっと公認登録を得ることができたといいます。

バリニーズがCFAのキャットショーで初めてグランドチャンピオンを獲得したのは、バリニーズが本格的にキャットショーに出陳するようになった5年後のことでした。これをきっかけにバリニーズ人気は上昇し、繁殖者や愛好家が増えていったのです。

バリニーズはなめらかな被毛とサファイアブルーの瞳がチャームポイント

バリニーズのチャームポイントは、なんといってもなめらかな被毛でしょう。シャムの長毛種ということで長い被毛を想像しますが、実際はそれほど長い被毛ではなく、セミロングよりもやや短い程度のシングルコートです。こまめなブラッシングは必要ですが、アンダーコートの量が少ないので抜け毛はそれほど多くありません。

バリニーズの子猫は全身クリーム色か白色で生まれ、徐々に顔、耳、肉球、しっぽにポイントが現れてきます。ポイントの色にはシール(黒っぽい茶色)、ブルー(グレーがかった茶色)、チョコレート(赤っぽい茶色)、ライラック(ピンクがかった茶色)、クリームがあり、トーティやリンクスも認められています。
吸い込まれそうなサファイアブルーの瞳はアーモンド型で、ゆるやかで小さなV字型の頭には大きな耳がついています。筋肉質ながらもほっそりとした印象を与える体つきで、標準的な体重は3~5kgとなっています。

バリニーズは「社交的で人間が大好き」

シャム同様、バリニーズは社交的で人間が大好きなようです。成猫になっても、甘えん坊な性格が残る猫も多く、遊ぶことも飼い主さんのことも大好きなのでペットを溺愛したい人に向いている猫種だといえるでしょう。

バリニーズはただ甘えん坊なだけではなく、すべての長毛種のなかで最も高い知性を持つといわれるほど賢いため、しつけがしやすいのことも特徴です。また、調査中ではあるもののバリニーズはほかの猫種に比べて猫アレルギーを起こしにくいともいわれています。このように、バリニーズは日本ではまだあまり馴染みがない猫ですが、あらゆる猫種のなかでも飼いやすい猫だといえます。

好奇心旺盛で活発なバリニーズは多頭飼いに向いており、ほかの猫や犬などのペット、子どもともうまく付き合えます。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

シャムと同じく、発症する可能性のある遺伝性疾患が多いことで知られているバリニーズ。とくに腫瘍の発症は猫種の中でも非常に多い傾向があるので、小さくても気になるシコリが見つかったら、早めに治療を受けるようにしましょう。
また、バリニーズは甘えん坊な性格ゆえ精神的に弱い猫も多く、ストレスもたまりやすいといわれています。ストレスから分離不安や脱毛を起こすこともあるので、長時間の留守番は控えた方がいいでしょう。

ここでは、バリニーズがかかりやすいといわれる「糖尿病」「皮膚腫瘍」「進行性網膜萎縮症」についてご紹介します。

糖尿病

人間の病気として有名な糖尿病は、バリニーズがかかりやすい病気のひとつです。糖尿病は血流中のグルコースと呼ばれる糖分をうまく細胞内に取り込むことができず、血糖値が高い状態で維持されてしまう病気のことです。

糖尿病の発症はとくに去勢を施したオスに多いといわれており、おしっこの量や回数が増えたり、体重が減少したり、水を大量に飲むなどの症状が出ます。診断は、身体検査や血糖値の測定を通して下します。治療法はインスリンの投与と食事療法がメインで、糖尿病性ケトアシドーシスを起こしている場合は生命に関わるため早急な入院が必要です。

糖尿病で恐ろしいのは、糖尿病性ケトアシドーシスをはじめ腎不全、肝硬変、急性膵炎などの命を脅かす重篤な病気を併発する可能性があることです。バリニーズが糖尿病を発症するリスクは高いということを念頭に置き、少しの異変も見逃さないようにしたいですね。
【治療費について】
糖尿病の治療は、毎日のインスリン投与と食事療法がメインになります。インスリンの皮下注射は獣医師から指示のもと、基本的には飼い主さんが行います。

通院(通算10~20回)
治療費 5,000~2万円/回

糖尿病は、長く付き合っていかなければならない病気です。数十回と継続的に通院を行うので、最終的に高額な医療費がかかってしまいます。そのため、通院補償をしっかりと備えてくれるペット保険を選びましょう
糖尿病について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

【獣医が解説】犬・猫の糖尿病の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

皮膚腫瘍

皮膚腫瘍とは、異常な細胞が増殖してできた塊が皮膚にできる病気です。この腫瘍がほかの臓器にまで悪影響を及ぼす場合は、悪性腫瘍(がん)と呼ばれます。腫瘍が悪性か良性か見分けるのは難しいため、腫瘍を確認したら早急に獣医師の診断を受けましょう。

皮膚腫瘍の診断には、触診やエコー検査のほか、針生検(ニードルバイオプシー)が行われます。さらに詳細な検査結果を得るためには、採取した細胞を専門の検査センターに送って病理組織学診断に回すことになります。

腫瘍が悪性の場合、治療は外科的な切除や、抗癌剤による投薬治療などがメインになります。早期発見・早期治療に努めるためにも、日頃から猫の全身をチェックし、気になることがあれば早めに獣医師に相談しましょう。

【治療費について】
皮膚腫瘍の治療は、がん細胞を除去するための外科手術や抗がん剤の投与、がん細胞を殺傷するための放射線療法、免疫機構をコントロールしてがん細胞を攻撃するように仕向ける免疫療法が行われます。

外科的治療・内科的治療いずれにしても高額な治療費が必要になるので、通院・手術・入院すべてを補償するペット保険を選ぶことがポイントです。

通院 手術・入院
治療費 2,000~1万円/回 10万~25万円

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症とは、網膜が縮んで変性することで起こる目の病気です。最終的に失明に至る遺伝性の病気で、残念ながら今のところ治療法は見つかっていません。そのため、視力障がいと付き合いながら暮らしていくことになります。

症状は、暗いところで物が見えづらそうにする、動く物を目で追わなくなることから始まり、次第に日中や明るい場所でも見えなくなっていきます。生後数ヶ月で発症する場合もあれば、成猫になってから発症する場合もあり、加齢とは無関係とされています。

【治療費について】
萎縮した網膜は元に戻らないため、根本的な治療はありません。しかし、この病気は白内障や緑内障を併発する可能性が高いため、定期的な通院や検査が必要です。

もし子猫の頃に進行性網膜萎縮症になれば、定期的な通院が長期間続くことになります。そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(20日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。

通院
治療費 5,000~1万円/回

進行性網膜萎縮症について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
【獣医が解説】犬・猫の進行性網膜萎縮症の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

バリニーズにおすすめのペット保険選び3つのポイント

発症する可能性のある遺伝性疾患が多いとされるバリニーズ。そんなバリニーズかかりやすい病気の治療方法から必要となる補償を考え、3つのポイントをまとめました。どの病気も高額な医療費がかかることが予想されるので、できるだけ保険料が安く、手厚い補償が受けられるペット保険を選びたいですね。

以下のポイントを参考に、バリニーズに合った保険を見つけましょう。

ポイント1:先天性・遺伝性疾患を補償してくれること

バリニーズがかかりやすい進行性網膜萎縮症は遺伝性疾患なので、ペット保険を選ぶときは先天性・遺伝性疾患を補償してくれるかが重要なポイントになります。

ただし、先天性・遺伝性疾患を発症した後にペット保険に加入しても、その病気は補償されません。先天性・遺伝性疾患を補償している保険会社であっても、補償対象となるには発症前に保険へ加入していることが条件になります。

先天性・遺伝性疾患を補償対象としている保険会社かどうか確認するために、表にまとめてご紹介します。

先天性・遺伝性疾患の補償

保険会社 補償開始後に発見された先天性・遺伝性疾患 補償開始前に疑いありといわれた先天性・遺伝子疾患
アイペット 〇発症が開始後なら補償
アニコム ×審査の際に対象外になる可能性が高い
イーペット ×傾向や兆候がある場合加入自体負荷
au損保 〇前歴がなければ ×可能性がある時点で対象外
PS損保 △前歴がなければ
ただし補償上限あり
△症状がなければ
ただし補償上限あり
アクサダイレクト △発症年度のみ対象 △発症年度のみ対象
日本ペットプラス(ガーデン) △発症年度のみ対象 △発症年度のみ対象
ペッツベスト △上限1~2万のみ補償 △上限1~2万のみ補償
ペット&ファミリー △スリムの股関節脱臼・膝蓋骨脱臼のみ対象 △スリムの股関節脱臼・膝蓋骨脱臼のみ対象
日本アニマル倶楽部 × ×
楽天少短(あんしんペット) × ×
FPC × ×
SBIいきいき少短 × ×

補償してくれる会社は「アニコム」「アイペット」「イーペット」「au損保」の4社です。この4社の中では比較的保険料の安いイーペットがおすすめですが、「加入前に遺伝病の疑いがある場合」「3か月以内に治療歴がある場合」には加入すること自体できないので、注意が必要です。

(参考)ペット保険で先天性・遺伝性疾患は補償されない!?選択肢は高額プランのみ

ポイント2:通院の日額・日数制限が十分なこと

バリニーズが注意するべき病気は、どれも通院治療が必要となります。そのため、通院補償が手厚いペット保険を選びたいところです。

せっかく通院を補償するペット保険を選んでも、補償が不十分だと意味がありません。ペット保険には1日に支払われる保険金の限度額や1年に補償できる限度回数といった制限が設定されているプラン多いため、補償が充分か検討がする必要があります。

1日にかかる平均治療費
通院 8,000 円
入院 12,000 円
手術 100,000 円

※比較研究所調べ

調査の結果、通院の1日にかかる平均治療費は8,000円ということがわかっています。
通院にしっかり備えられるように、限度額は平均治療費の8,000円以上、限度回数は30日以上あるペット保険を選ぶと安心でしょう。

ポイント3:手術、通院、入院すべてを補償すること

バリニーズがかかりやすい病気は、いずれも通院が必要なものばかりです。症状の進行具合によっては手術や入院が必要になること場合もあるので、通院・手術・入院すべてを補償するペット保険を選ぶことがおすすめです。
調査によると1度の手術でかかる平均治療費は10万円、入院は1日1万2000円ということです。手術補償に限度額が決まっている場合は、最低でも10万円以上補償するペット保険を選ぶとよいでしょう。さらに、補償の手厚さを表す年間補償上限金額は最低でも50万円以上あると安心です。

バリニーズに適したペット保険の補償内容と保険料

それでは3つのポイントをおさえて、バリニーズに適した保険を実際に探してみましょう。

バリニーズの保険選びは、まず「先天性・遺伝性疾患の補償」があるかどうかをチェックします。その条件をクリアしたうえで、通院の日額・日数制限が十分なこと、通院・手術・入院をすべて補償してくれることを確認していきましょう。

先天性・遺伝性疾患の補償がある保険会社は4社でしたね。そのほか条件付きで補償してもらえる会社もありましたが、「条件付きで」となっている場合はその条件が厳しく、一生涯治療が続く先天性・遺伝性疾患は十分に補償されない可能性が高いんです。そのため、ほとんど補償されないと考えておいたほうがいいでしょう。今回は、補償の条件のない4社を比較してみました。

先天性・遺伝性疾患の補償がある保険会社 生涯保険料順

会社名 商品名 補償割合 生涯保険料
(猫・15歳まで)
年間補償限度額 通院補償 入院 手術 免責
イーペット e-ペット50 50% 419,440円 60万円 制限なし 制限なし 制限なし
アニコム ふぁみりぃ50%プラン 50% 520,510円 60万円 10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保 通院ありタイプ50%コース 50% 713,900円 50万円 制限なし 制限なし 制限なし
アイペット うちの子50%プラン 50% 792,220円 73万円 12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。

先天性・遺伝性疾患を補償してくれる保険会社は、全体的に保険料が高い傾向にあります。そこで、比較のポイントとして生涯保険料(15歳まで)順で並べてみました。

最もリーズナブルなのが、イーペットの「e-ペット50」です。
通院・入院・手術の制限なしで、生涯保険料は40万円程度。先天性・遺伝性疾患を補償してくれる保険会社の中ではコストパフォーマンスが高い保険です。

バリニーズにおすすめはコレ!「イーペット e-ペット50」

バリニーズにおすすめのペット保険として選んだ「イーペット e-ペット50」の特徴を確認してみましょう。

イーペット e-ペット50

  • 先天性・遺伝性疾患を補償している(加入後発症時のみ)
  • 先天性・遺伝性疾患を補償する保険会社の中で最も生涯保険料が安い
  • 年間補償限度額60万円で、通院・入院・手術の制限なし

まとめ

バリニーズは発症する可能性のある遺伝性疾患が多く、発症すると医療費が高額になることが予想されます。定期的・長期間の通院はもちろん、手術や入院も補償してくれるペット保険を選んでおけば、愛猫により良い治療を受けさせてあげられるでしょう。

バリニーズがかかりやすいといわれる皮膚腫瘍は、早期発見・早期治療がポイントになります。日々、猫の体に異変が起きていないか確認して、気になることがあれば早めに獣医師の診断を受けるよう心掛けたいですね。

最後にバリニーズの保険選びのポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

  • ポイント1:先天性・遺伝性疾患を補償してくれること
  • ポイント2:通院の日額・日数制限が十分なこと
  • ポイント3:手術、通院、入院すべてを補償すること

この3つのポイントを踏まえた上で、バリニーズにおすすめの猫の保険は「イーペット e-ペット50」です。

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。

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