貴族的とも称される美貌の大型犬ボルゾイ。繊細に見えますが、意外にも遺伝病が少なく、健康な犬種と言われます。それでも、いくつか気を付けたい病気はあります。ボルゾイにおすすめのペット保険も紹介します。

ボルゾイ

強くて美しい大型犬ボルゾイ

ボルゾイの性格

子牛と見間違えるほど大きなボルゾイは、大型犬の中でもさらに大きな、超大型犬と分類されることもあります。

それほどの大きさを持ちながら、屈強というより優美という印象を受けるのは、ほっそりと小さな頭や、体高の半分ほどもあるすらりと長い脚を持つためかもしれません。ストレートあるいはウェーブがかった長く艶やかな被毛も、品の良さを演出しています。

小型犬好きの日本ではあまりお目にかかれないものの、実は、ジャパンケネルクラブの登録頭数が133犬種中39位・329頭(2017年1月~12月)と、なかなかの人気ぶりです。

ロシア語で「俊敏」を意味する名前の通り、とても足の速い犬です。長い毛をたなびかせながら風のように走る姿は、一度見たら忘れられない美しさです。

先祖は帝政ロシアの貴族がオオカミの猟犬として飼っていた犬で、「ロシアン・ウルフハウンド」という名前呼ばれていたこともあります。
ただし、猟犬らしいどう猛さや気性の激しさはなく、物静かで繊細、飼い主のそばでのんびり過ごすことを好みます。
見た目から想像できる通り、高い身体能力と、貴族のような優雅さが同居する犬です。

毛色は、人気があるホワイトのほか、ブラックや薄いクリーム色、また、ブリンドル(トラ柄)、斑点のあるものなど、極めて多彩です。

飼い方の注意点

オオカミを狩る目的で作られた犬なので、たくさんの運動が必要です。一日最低2回、一回1時間以上の散歩が必須です。時々は、思い切り走り回れる広い場所に連れて行ってあげましょう。

また、命令されるより、犬自身で判断する狩りを得意としていた犬なので、独立心があります。
基本的には飼い主には従順なのですが、頑固で、言うことを聞かないように見える場面もあります。しつけは腰を据えてじっくり行いましょう。とても繊細なので、きつく叱るとストレスになってしまいます。

雪深いロシアに生まれた犬なので、暑さにはきわめて弱いことを知っておきましょう。
夏場は冷房の効いた室内に置き、暑い時間に外に出さないようにします。

さらに、寒さに対応できるよう長くて厚い被毛をもっています。抜け毛も多いため、最低でも週3回以上丁寧にブラッシングをしましょう。
また、月に1回程度、定期的にシャンプーをして、皮膚炎にならないよう清潔に保ちましょう。体が大きく、毛量が多いのでシャンプーは時間も手間もかかります。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

ボルゾイは比較的遺伝病が少ない犬種だと言われています。それでも、血統種の大型犬であることや、皮膚が弱いことから、気を付けたい病気があります。
ここでは、ボルゾイがかかりやすいといわれる「外耳炎」「胃拡張・胃捻転」「皮膚炎」についてご紹介します。

胃拡張・胃捻転

胃の中のガスや空気が異常に膨らんでしまった状態を「胃拡張」といい、それがねじれてしまった状態や、胃の出口とつながっている十二指腸が胃を締め付けてしまう状態を「胃捻転」といいます。その結果、血流が悪くなったり、周りの臓器を圧迫したりすることがあります。
食事のとりすぎや水の飲みすぎ、食後すぐの運動などによって胃拡張胃捻転を発症する場合があります。発症の原因は遺伝やストレス、高齢などさまざまなものが挙げられますが、ボルゾイのような血統種の大型犬は発症しやすいといわれています。

【治療費について】
X線検査によって、胃の状態を確認します。胃拡張の段階では、胃にカテーテルを入れ、ガスや内容物を除去して洗浄します。
胃捻転の場合は、ねじれた胃を正常に戻し、胃が動かないように固定する胃固定術を行います。この場合、早急な外科手術が必要となります。

通院(通算2~5回)手術・入院(3~5日)
治療費2,000~5,000円/回15万~20万円

通院の場合は5,000~3万円、手術をする場合は、検査費や入院費を含めて15~20万円と高額になる場合があります。また再発する可能性が高い病気といわれているため、長期的な通院が必要となることがあります。通院・手術・入院補償の限度額・限度回数を確認して、ペット保険を選ぶことが大切です。

皮膚炎

細菌感染やアレルギーが原因で、皮膚に炎症が起こり、かゆみを引き起こします。しきりにかゆがるしぐさや、赤みや腫れ、フケや脱毛などの症状があれば動物病院に連れて行きましょう。特に、脚の付け根や指の間、脇の下なども、スキンシップの際にこまめにチェックしましょう。

ボルゾイは皮膚が乾燥しやすく、敏感だと言われています。
皮膚や被毛を清潔に保つため、ブラッシングやシャンプーを適宜行うことが重要ですが、過剰なシャンプーは皮脂を失うため、かえってよくありません。

【治療費について】
細菌感染が原因の場合は、抗生物質を含む内服薬や塗り薬を与え、かゆみが強い場合は抗炎症剤を投与します。
アレルギーが原因の場合は、アレルゲンを特定する検査も行われます。早めにアレルゲンを特定し、愛犬の周りから取り除く必要があります。

通院(通算5~10回)
治療費3,000~5,000円/回

完治するまで、定期的に通院が必要になり、最終的に1万~5万円の治療費が必要になります。
皮膚炎は再発する場合もあるので、長期の通院を補償してくれるペット保険を選ぶと、家計の負担も抑えられます。

外耳炎

耳の中にある外耳に炎症が起こることを「外耳炎」といいます。
発症すると耳に痛みや痒みを伴い、耳垢も出るようになります。耳やその周辺を頻繁に掻く、頭を振る、地面に耳をこするような仕草がみられたときは外耳炎を疑いましょう。

ボルゾイは皮膚が弱く、たれ耳犬種にはよく見られる病気であることから、ボルゾイも当てはまります。
耳から異臭がしないか、皮膚の赤味や腫れ、出血はないか、日ごろからチェックするようにしましょう。

【治療費について】
耳の洗浄や、外用薬による治療を行います。細菌感染している場合は、抗菌薬や駆除薬を投与し、アトピーやほこりなどのアレルギーが原因の場合は、食事や生活環境を改善します。

通院(通算2~5回)
治療費3,000 ~ 5,000円/回

通院が基本の治療方法です。治るまで2~5回ほど通院し、1万~3万円程度がかかります。また、治っても繰り返しかかる可能性もあります。
症状が悪化している場合は、長期的な通院が必要となるため、ペット保険を選ぶ際は通院補償が手厚いプランを選ぶとよいでしょう。

ボルゾイにおすすめのペット保険選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとボルゾイにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
そこで、ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:長期の通院、ある程度の手術を補償すること

ボルゾイがかかりやすい病気の治療方法を見ると、外耳炎や皮膚炎で長期の通院が必要になりそうだとわかります。一歩で、大型犬が気を付けたい胃捻転は高額な手術費がかかる可能性が高い病気です。
ペット保険の中には、通院のみや、手術のみを補償するものもありますが、できれば通院と手術、さらに手術に伴う入院を、すべて補償する商品を選ぶのがおすすめです。

胃捻転の手術は高額なため、手術費の上限なし、あるいは最低でも10万円以上補償するペット保険を選びましょう。
さらに、年間に受け取れる保険金の上限額である補償限度額も、目安として最低50万円以上あると安心です。

ポイント2:通院の日額・日数制限が十分なこと

皮膚炎や外耳炎は慢性化しやすく、長期の通院が必要になる可能性の高い病気です。
そのため、通院にしっかり備えられるペット保険を選ぶとよいでしょう。

当研究所の調査では、通院の一日かかる平均治療費は約8,000円でした。通院にしっかり備えられるようにするために、限度額は平均治療費の8,000円以上、限度回数は30日以上あるペット保険がいいでしょう。

ポイント3:免責金額が設定されていないこと

ペット保険は商品によって免責金額が設定されているものがあります。免責金額があると、設定されている金額を超えないと補償を受けられません。
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。そうなるとペット保険に入っている意味がないですよね。

ボルゾイがかかりやすいと言われる皮膚炎や外耳炎は、長期の通院が必要になる可能性の高い病気です。さらに、いずれも治療費が1回3000円程度~と、比較的安価になりやすい特徴があります。
免責金額が設定されていると十分な補償を受けられない恐れがあるため、免責金額の設定がないペット保険を選びましょう。

ボルゾイに適したペット保険の補償内容と保険料

上記の3つのポイントから、ボルゾイに合うペット保険を選んでみましょう。
ポイント1の「通院・入院・手術を補償するペット保険」、ポイント3の「免責金額がないペット保険」を一覧にしました。今回は、ペット保険の補償割合として一般的な、50%と70%のもので比較します。
上記の条件でピックアップしたペット保険を、0~15歳までに支払う保険料の合計金額が安い順に一覧にしました。
ポイント1とポイント2の「手術の限度額が10万円以上」、「通院補償が1日8000円以上」はすべてのペット保険が条件を満たしていました。
ポイント1の「年間補償限度額が50万円以上」により、年間補償限度額が20万円のペティーナが候補から外れます。

50%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
ペティーナまとめてプラン451,000 円70万円20万円100,000円/請求100,000円/請求
FPCフリーペットほけん455,400 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン537,190 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ50%プラン575,010 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン50675,160 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード705,050 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット50774,430 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン50815,830 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン904,520 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース1,683,460円50万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子50%プラン1,577,340 円73万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
ペティーナゆとりプラン591,800 円30万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
FPCフリーペットほけん70%補償プラン568,900 円85万円12,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000 円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン685,890円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン804,710円70万円制限なし制限なし制限なし
あんしんペットずっといっしょL840,910円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050円70万円制限なし制限なし制限なし
ペットライフジャパンプレミアム70911,950 円115万円15,000円/日
年間37.5万円まで
15,000円/日
年間37.5万円まで
200,000円/回
年間40万円まで
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース2,312,570円70万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。
※アニマル俱楽部の各プランは11歳までの保険でその後別プランに移行されるため、0歳から11歳までの年間保険料の合計を表示しています。12歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

50%補償のペット保険は10種類、70%補償のペット保険は12種類残りました。

そこで、ペット保険選びの重要なポイントである「保険料」で、さらに比較していきましょう。

それぞれのペット保険で生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償では60万円以下・70%補償では85万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすい商品と言えるでしょう。
比較的保険料が安い保険は、50%補償ではFPC、PS保険、日本ペットプラス(ガーデン)70%補償ではPS保険、日本ペットプラス(ガーデン)、あんしんペットという結果になりました。

ただし、PS保険のペット保険は「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というデメリットがあります。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、ボルゾイがかかる可能性のある皮膚病や外耳炎は長期にわたる治療が必要になりがちな病気です。
十分な補償が受けられない恐れがあるため、たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。
(参考)PS保険の補償の落とし穴

ボルゾイにおすすめのペット保険は、下記の4つとなりました。

50%補償

  • FPCのフリーペットほけん50%補償プラン
  • 日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ50%プラン

70%補償

  • FPCのフリーペットほけん70%補償プラン
  • あんしんペットのずっといっしょL
  • 日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ70%プラン

補償割合については、スタンダードな50%か、より補償の手厚い70%か、お好きな方を選んでみてくださいね。

ボルゾイにおすすめ!「FPCのフリーペットほけんの50%補償プラン・70%補償プラン」「日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ50%プラン・70%プラン」「あんしんペットのずっといっしょL」の特徴

最後に、ボルゾイにおすすめのペット保険に選ばれた「FPCのフリーペットほけん」「日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ」「あんしんペットのずっといっしょL」の特徴を確認してみましょう。
こちらも検討の際に参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん 50%補償プラン・70%補償プラン

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので生涯で継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある
  • 約款にもデメリットになるような項目はなく、カスタマーサービスにも定評がある。
  • ペット賠償責任特約が用意されていない

日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ50%プラン・70%プラン

  • 日額制限・回数制限がなく、年間補償限度額の50万円(50%プラン)・70万円(70%プラン)まで補償が受けられる
  • インターネット割引や無事故割引など多彩な割引がある
  • 膝蓋骨脱臼や股関節形成不全、てんかん、チェリーアイ、気管虚脱などが補償されない
  • ペット賠償責任保険を付けられる

あんしんペットのずっといっしょL

楽天少短のあんしんペット保険

  • 保険料は3歳までは値下がりするが、4歳以降から値上がりする
  • 日額制限・回数制限がなく、年間補償限度額の70万円(70%プラン)まで補償が受けられる
  • 膝蓋骨脱臼や涙やけ、股関節形成不全、てんかん、チェリーアイ、気管虚脱などが補償されない
  • ペット賠償責任保険を付けられる

ペット賠償責任保険について

ボルゾイはおとなしい犬種ですが、体が大きく、力が強いため、万一、他人や他のペットに噛みついた場合、大事に至る心配があります。
そのため、「ペット賠償責任特約」への加入も検討してもよいでしょう。
ペット賠償責任特約は、ペットが他人にケガを負わせたり持ち物を壊したりといった場合に、治療費や修繕費などを補償してくれる保険です。
おすすめのペット保険のうち、あんしんペットと日本ペットプラス(ガーデン)はこの特約を付帯できます。

ただし、飼い主さんがすでに自動車保険や火災保険などの特約として「個人賠償責任保険」に加入している場合は、同様の補償を受けることができるため、あらためてペット賠償責任特約を契約する必要はありません。

まとめ

かかりやすい病気に合わせてペット保険を選ぶと納得のできるプランを見つけやすくなります。以下のポイントを参考に、ボルゾイに合った商品を探してみてください!

  • ポイント1:長期の通院、ある程度の手術を補償すること
  • ポイント2:通院の日額・日数制限が十分なこと
  • ポイント3:免責金額が設定されていないこと
  • ボルゾイにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけんの50%補償プラン・70%補償プラン」「日本ペットプラス(ガーデン)のプラチナ50%プラン・70%プラン」「あんしんペットのずっといっしょL」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。