日本ではまだまだ知名度の低いブービエ・デ・フランダースは、牧畜犬や運搬犬として農場で活躍していた犬種です。がっしりとした体格で丈夫な犬種ですが、大型犬がかかりやすい病気には注意が必要です。
ここではブービエ・デ・フランダースがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

ヒゲが魅力の大型犬ブービエ・デ・フランダース

ブービエ・デ・フランダースの性格

ブービエ・デ・フランダースは、ベルギーとフランスの間にあるフランドル地方で生まれた犬種です。かつては牧畜犬や運搬犬、バター製造の機械を動かす犬として農場で大活躍していました。しかし、農業用具が発展したことにより、ブービエ・デ・フランダースは徐々に必要とされなくなります。

農場では必要とされなくなりましたが、現在は筋骨隆々の大きな体を活かして番犬や警察犬として活躍しているようです。嗅覚、決断力、頭の良さは、警察犬として第一線で活躍しているジャーマン・シェパード・ドッグにも劣りません。

ブービエ・デ・フランダースは、厚みのあるボリューミーな体が特徴です。胴体はまるで丸太のように太く、かなり強そうな印象を与えます。骨太で力強い四肢は筋肉に覆われ、どっしりと構えています。

その強そうな見た目から攻撃的なイメージを抱きがちですが、性格はとても温厚です。攻撃的なことは一切なく、家族に対しては深い愛情を示してくれます。大人・子ども問わず仲良くなれるため、どんな家庭でも上手に対応することができます。

ブービエ・デ・フランダースの大きな特徴としては、顔を覆うように生えた長い被毛が挙げられます。少々ウェーブのかかった被毛が、口元や顎からまるでサンタクロースのヒゲみたいに伸びています。

ブービエ・デ・フランダースの毛色は暗めのカラーしか存在しておらず、グレーもしくはグレーブリンドルが一般的だとされています。両カラーともミステリアスな雰囲気とクールさを兼ね備えています。

飼いかたの注意点

ブービエ・デ・フランダースは元々牧羊犬や運搬犬として活躍していたため、かなり体力があります。毎日の散歩は必須で、1~2時間程度の散歩を2回行うことが理想です。散歩だけでなく、ドッグランで自由に遊ばせてあげる時間も設けてください。

広々とした遊び場や住環境を必要とするブービエ・デ・フランダースは、都会での生活に不向きです。どちらかというと、自然に近くて広いスペースを確保できる田舎での生活に向いています。仮に都会で飼育する場合は、ブービエ・デ・フランダースが自由に行き来でき、方向転換できるくらいの飼育スペースを用意しましょう。

ブービエ・デ・フランダースは湿度が低いフランドル地方出身であるため、ジメジメとした日本の夏に弱いです。そのため、夏は必ず冷房をつけた部屋で飼育し、散歩は早朝や夕方の涼しい時間帯に行きましょう。なお、散歩の時間があまりにも長いと熱中症にかかる恐れがありますので、いつもよりは短めにしてください。

ブービエ・デ・フランダースは基本的に穏やかですが、遊ぶ時は非常に活発です。遊んでいるとだんだんテンションが高くなり、誰彼構わず飛びついてしまうことも珍しくありません。

しかし、平均体重35kgほどのブービエ・デ・フランダースに飛びつかれたら、大の大人でもよろけてしまいます。特に子どもやお年寄りは簡単に押し倒され、怪我をする恐れがあります。なるべく子どもやお年寄りと遊ばせないようにし、遊びの担当はブービエ・デ・フランダースを制御できる大人が請け負うようにしましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

病気にはかからなさそうな力強い体格のブービエ・デ・フランダースですが、大型犬がかかりやすい病気には注意しなければなりません。

中でもブービエ・デ・フランダースがかかりやすいとされる「股関節形成不全」「胃拡張・胃捻転」「眼瞼内反症」について、詳しくご紹介していきます。

股関節形成不全

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤を繋いでいる“股関節”に異常が起きる病気です。この病気は、生後半年から1歳までの間に発症することが多いです。発症の原因は明らかになっていませんが、遺伝的なものが大半だとされています。

股関節形成不全を発症している犬は骨盤の成長が不完全であるため、股関節が変形していたり、太ももの骨が入る穴が浅かったりします。その結果、太ももの骨が本来あるべき位置に固定されず、歩く度に骨がズレて痛みが生じます。

症状が進行するにつれて痛みが増し、運動を嫌がる、スキップのような歩き方をする、散歩の途中で座り込むなどの行動が見られるようになります。重度の股関節形成不全になると、少しの段差から飛び降りるだけで脱臼を起こすことがあります。

大型犬・超大型犬に多い病気のため、ブービエ・デ・フランダースも十分な注意が必要です。遺伝的なものが原因ですので、発症を防ぐことは難しいですが、筋肉量を増やしたり、股関節へ負担をかけないようにしたりすることで、症状を和らげることができます。

【治療費について】
骨が発達していない成長期の段階や、症状が軽度の場合は「安静療法」をとります。症状が進んで痛みが生じている場合は、鎮痛剤や抗炎症剤などの「投薬治療」を行います。それ以上に症状が重い場合は、外科手術が必要になることもあります。

手術には麻酔などのリスクが伴いますので、獣医さんと十分に話し合ってください。

通院手術・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。

股関節形成不全の場合、補償対象外項目になっているペット保険会社があるので、注意してください。全額自己負担となる前に、しっかりとペット保険を選びましょう。

胃拡張・胃捻転

胃拡張(胃が拡張すること)によって、胃がねじれてしまった状態のことを「胃捻転」といいます。胃がねじれると、常に胃が締め付けられている状態となり、食べ物の消化不良、周辺の臓器の機能低下、壊死などが起こります。

体内で起こる症状のほか、見た目に分かりやすい症状も引き起こします。例えば、腹部の膨張、嘔吐、えづき、よだれ、げっぷ、などが挙げられます。

この病気は突然起こり、発症すると数時間で命を落としてしまう恐ろしい病気です。上記で紹介した症状が見られたら、早急に動物病院へ行きましょう。

胃拡張・胃捻転は、ブービエ・デ・フランダースのような胸部の縦幅が大きい大型犬がかかりやすいとされています。発症の原因としては、遺伝的なもの、食後の過度な運動、胃の中のガスが異常に増加することなどが考えられます。

そのため、以下4つの点に気を付けましょう。

  • 一度に大量の食事を与えない
  • 早食いさせない
  • 大量の水を食事前後に与えない
  • 食後最低2時間は運動させない

これらを守るだけで、発症率が下がると言われています。

【治療費について】
ガスを抜いて胃の拡張を解消する治療や、食生活を見直すことによって胃拡張の予防を促します。重症の場合は、外科手術によって胃を正常な位置に戻す治療を行います。

内科治療(投薬治療)外科治療・入院(6日)
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 30万円

手術を行う場合、入院費も含めて費用は高額になると考えられます。補償率が高いペット保険を選び、少しでも自己負担額を抑えましょう。

眼瞼内反症

眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)は、まぶたが内側にめくれてしまう病気です。この病気を発症すると、目が赤くなったり、目ヤニや涙が増えたりします。

上記の症状と同時に目を掻いたり、顔を物にこすりつけたりする行動も見られるようになります。これらの行動が頻繁に見られる場合は、すぐさま動物病院を受診したほうが良いでしょう。

また、まぶたが内側にめくれることで、まつ毛が眼球を刺激し、角膜炎や結膜炎などの病気を引き起こす場合があります。

【治療費について】
刺激の原因になっているまつ毛を抜き、炎症がみられる場合は抗炎症剤や点眼薬を投与して炎症を抑えます。なお、重度の眼瞼内反症である場合は、まぶたを正常な状態に戻す外科手術を行います。

通院(通算1~5回)手術入院(1~2日)
治療費3,000~1万円/月2万~4万円5万 ~ 10万円

投薬治療の場合は継続的な通院が必要ですし、手術をする場合は入院費も含めて7万~14万円程度かかってしまいます。そのため、通院・入院・手術すべてをしっかり補償してくれるペット保険に加入しましょう。

ブービエ・デ・フランダースにおすすめのペット保険選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとブービエ・デ・フランダースにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
そこで、ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:通院・入院・手術を高い割合で補償すること

ブービエ・デ・フランダースがかかりやすい病気の治療方法を見ると、通院も手術も必要になりそうだとわかります。
ペット保険の中には、通院のみや、手術のみを補償するものもありますが、できれば通院・入院・手術すべてを幅広く補償するプランを選ぶのがおすすめです。

さらに、ブービエ・デ・フランダースは胃捻転や股関節形成不全といった手術が必要になる病気にかかりやすいので、もしものときの高額な治療費をカバーできるよう70%以上の高い補償割合のプランを選んだ方がいいでしょう。

ポイント2:特に手術の補償が充実していること

ブービエ・デ・フランダースがかかりやすいとされる胃捻転や股関節形成不全は、高額な手術を行う可能性があります。
そのため、手術の補償が手厚いペット保険がおすすめです。

ペット保険の中には「1日に支払う保険金の限度額」と「1年に支払う保険金の限度回数」が決まっているものがあります。
手術費は数十万円と高額な費用がかかってくるので、それらの制限が低いと十分に補償してもらえません。

手術の補償を充実させたい場合には、最低でも手術の日額制限が10万円以上の補償があるプランがおすすめです。

また、年間に支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」も参考にしましょう。
基本的にこの「年間補償限度額」が高いほど補償が手厚いといえます。
手術とその後の通院なども考慮すると、最低でも80万円以上の設定になっているペット保険を選ぶとよいでしょう。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。
もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は支払われません。
今回紹介したブービエ・デ・フランダースがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、「股関節形成不全」がいくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。
受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

<股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社>

  • 楽天少短(あんしんペット)
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

ブービエ・デ・フランダースに適したペット保険の補償内容と保険料

上記の3つのポイントから、ブービエ・デ・フランダースに合うペット保険を選んでみましょう。
まず、ポイント1の「通院・入院・手術を70%以上で補償するペット保険」は13種類、「80%以上で補償するペット保険」も7種類ありました。0~15歳までに支払う保険料の合計金額が安い順に一覧にしました。
ポイント2の「手術の限度額が10万円以上、年間補償限度額が80万円以上」ではアニマル俱楽部の各プランが候補から外れます。
ポイント3の「股関節形成不全を補償する」により、この項目を補償対象外に設定している、楽天少短(あんしんペット)、日本ペットプラス(ガーデン)、アニマル俱楽部を除外します。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん568,900 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン685,890 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン804,710 円70万円制限なし制限なし制限なし
楽天少短あんしんペットL840,910 円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン70894,050 円70万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070 円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130 円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010 円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース1,028,980 円70万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870 円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。

80%以上補償するペット保険

会社名商品名補償割合生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
PS保険100%補償プラン100%895,000 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ90%プラン90%1,034,710 円90万円制限なし制限なし制限なし
アニマル倶楽部オレンジプランⅡ100%692,760 円63万円5,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間30日まで
30,000円/回
年間2回まで
アニマル倶楽部プレミアムオレンジプランⅡ100%766,320 円72万円5,000円/日
年間60日まで
10,000円/日
年間30日まで
60,000円/回
年間2回まで
アニマル倶楽部グリーンプランⅡ100%917,640 円126万円6,000円/日
年間60日まで
12,000円/日
年間60日まで
90,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※アニマル俱楽部の各プランは11歳までの保険でその後別プランに移行されるため、0歳から11歳までの年間保険料の合計を表示しています。12歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

70%補償のペット保険では9種類、80%以上補償するペット保険では、PS保険のみが残りました。

70%補償のペット保険の中から絞り込むときに注目したいのは保険料です。
ここでは、0~15歳までの保険料を合計した生涯保険料をみてみましょう。

同じ補償割合なのに、生涯保険料に大きな差額があることがわかります。高額になりがちな大型犬の保険料ですが、この中ではFPCとPS保険は80万円未満と安いことがわかります。3番目に安いアクサ損保の約90万円と比べても、20万円以上も差があります。

続いて、補償の手厚さを表す「年間補償限度額」を見てみましょう。他のペット保険が60万円~70万円が多い中、最安クラスのFPCは85万円、PS保険は100万円と手厚いことがわかります。
アニコム損保とアイペットも、生涯保険料は80万円以上と高額ですが、その分生涯保険料も高額になっています。

保険料の手ごろさと、補償の手厚さのバランスで考えると、FPC、またはPS保険がおすすめです。

ただし、FPCは手術が年1回までしか補償されないというデメリットがあります。

一方、PS保険のペット保険は「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というデメリットがあります。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因により再発したときは、審査によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。

それぞれの保険のデメリットも理解したうえで選ぶようにしたいですね。

ブービエ・デ・フランダースにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」「PS保険の70%補償プラン」「PS保険の100%補償プラン」の特徴

最後に、ブービエ・デ・フランダースにおすすめのペット保険「FPCのフリーペットほけん」「PS保険」の特長を確認してみましょう。

FPCのフリーペットほけん 70%補償プラン

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい。
  • 通院を手厚く補償するが、手術補償は年間1度のみ。
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある。
  • カスタマーサービスにも定評がある。
  • ペット賠償責任特約が用意されていない

PS保険の70%、100%補償プラン

  • 手術を年2回まで補償するので安心。通院も補償するが少し控えめな設定
  • 年間補償上限金額が100万円と業界トップクラス
  • 同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外
  • 生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病、皮膚炎など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償。

(参考)PS保険の補償の落とし穴

※PS保険は「同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外」「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」という制約があります。病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、根本的な治療方法のない心臓病や腎臓病や再発しやすい外耳炎や皮膚病などを発症した場合には十分な補償が受けられないことがありますので、それを理解したうえで選んだ方が良さそうですね。

まとめ

かかりやすい病気に合わせてペット保険を選ぶと納得のできるプランを見つけやすくなります。以下のポイントを参考に、ブービエ・デ・フランダースに合った商品を探してみてください!

通院・入院・手術を高い割合で補償すること

特に手術の補償が充実していること

股関節形成不全を補償すること

ブービエ・デ・フランダースにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」「PS保険の70%補償プラン」「PS保険の100%補償プラン」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。