アイリッシュ・セッター

赤毛と優雅な飾り毛が特徴的なアイリッシュ・セッターは、鳥猟犬の起源をもつため、とてもパワフルな犬種です。屈強な体を持つ一方、大型犬がかかりやすいとされる病気には注意が必要です。アイリッシュ・セッターがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

ハイスペックなエリート犬・アイリッシュ・セッター

“アイルランドの~”などの意味を持つ「アイリッシュ」という言葉の通り、アイリッシュ・セッターはイギリス・アイルランド原産の大型犬です。

イギリス土着で鳥猟犬の起源とされるスパニエル、スパニエルの血が混ざるイングリッシュ・セッター、テリア種の最古といわれるアイリッシュテリアなどの交配により生まれました。

鳥猟犬としての血を受け継いでいるため、高い忍耐力と身体能力、飼い主への熱い忠誠心は猟犬の中でもトップクラスを誇ります。

アイリッシュ・セッターのシンボルである赤毛のストレートヘアは、ドッグショーでも群を抜いて華やかです。
見た目の美しさを引き立てる長い「飾り毛」が、耳や足の後ろ、尻尾に生えていますが、これも元々、猟の際に木の枝などから体を守るために発達したといわれています。

高い知能や恵まれた容姿でエリートなアイリッシュ・セッターですが、精神面の成熟には時間がかかります。そのため、子供っぽい性格が目立つこともあり、好奇心が強いあまり集中力に欠けることも。
ただし、一度教えたことはしっかりとインプットする賢い頭脳を持つため、子犬の頃からきちんとしつけを行うことが重要です。

アイリッシュ・セッターは約27~32kgの大型犬です。大きな体は筋肉質のため軽快な動きも得意としています。
また、100㎞以上走りまわることも容易なスタミナを持ち合わせているため、アイリッシュ・セッターとの暮らしは運動やダイナミックな遊びも楽しみのひとつです。

猟犬の血を受け継ぐ犬種でも、育種の過程で猟犬の素質を抑え家庭犬として確立させる犬種は少なくないですが、アイリッシュ・セッターは猟犬としての高い素質を損なわないための育種が進められており、その身体レベルは極めて高いことが分かります。

飼い方の注意点

アイリッシュ・セッターは飼い主に忠実で言うことを良く聞きますが、飽きっぽい一面もあるため「飽きさせないしつけ」がポイントとなります。
運動でいえば、ランニング・水泳・玩具遊び・並走サイクリングなど、さまざまな運動をローテーションで行うのがおすすめです。朝晩2回、30~60分の十分な運動を行いましょう。

小さな子どもや赤ちゃんと暮らす場合は、子どもに怪我をさせないよう目を配ることが大切です。社交性が強く愛情深いアイリッシュ・セッターは、遊びの一環で全身を使って感情表現することもあります。
大きな体で子どもにぶつかったり、踏んづけてしまったりすることを防ぐためにも、きちんとしつけを行いましょう。

自ら感情をコントロールできるようになるまでは、散歩の途中に猫などを追いかけ疾走することもあります。
特に心が成熟するまでの期間、大型犬の場合は生後1年~4年の間は、アイリッシュ・セッターのパワーを止められる大人が散歩をするようにしましょう。

また粗相をしたとき頭ごなしに叱ってはいけません。
アイリッシュ・セッターは褒められて伸びるタイプのため、成功体験を繰り返しさせてあげることが、その賢さを活かすことにつながります。

美しい被毛を保つため、毎日丁寧なブラッシングを行います。
毛が長いため排せつ時に汚れることもある尻尾やお尻のまわりはドライシャンプーで清潔にしましょう。
月に一度はトリミングをするなど、こまめなお手入れがアイリッシュ・セッターの美貌を保つ秘訣です。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

アイリッシュ・セッターは、大型犬がかかりやすいとされる病気に注意が必要なほか、遺伝性の目の病気である進行性網膜萎縮症にも注意が必要です。
アイリッシュ・セッターがかかりやすいとされる「股関節形成不全」「胃拡張・胃捻転」「進行性網膜萎縮症」についてご紹介します。

股関節形成不全

太ももの骨と骨盤をつなぐ股関節に異常が起きた状態を「股関節形成不全」といいます。
健康な犬は成長とともに骨盤も大きくなりますが、発症している犬は骨が不完全で、太ももの骨とうまく連結できないために起こります。
特に大型犬に多い病気のため、アイリッシュ・セッターも注意しなければなりません。
毎日運動し筋肉量を増やしたり、肥満による股関節への負担をかけないように食事の管理をしたりと気を付けましょう。
運動を嫌がる、スキップのような特徴的な歩き方をしている場合は動物病院を受診してください。

【治療費について】
骨が発達していない成長期の段階や、症状が軽度の場合は、股関節の正常な成長や悪化の防止のため安静療法をとります。
症状が進み、痛みが生じている場合は、鎮痛剤や抗炎症剤などの投薬治療を行います。
さらに症状が進行している場合は、外科手術が必要になることもあります。

麻酔や手術のリスク、治療期間など、獣医さんと十分に話し合ってくださいね。

通院手術・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。
股関節形成不全が補償対象外項目になっているペット保険もあるので、全額自己負担という事態を防ぐためにも、しっかりと選んでおきましょう。

胃拡張・胃捻転

胃が拡張すること(胃拡張)によって胃がねじれてしまった状態のことを「胃捻転」といいます。
胃がねじれる事で胃を常に締め付ける状態となり、食べ物の消化不良、血液が循環しない、周辺の臓器の機能低下、壊死といった様々な症状が体内で起こります。
その為、腹部がふくらむ、嘔吐、えづき、よだれ、げっぷ、落ち着かない、腹痛などの様子を見せるでしょう。
この病気は突然起こり、発症すると数時間で命を落としてしまうほど恐ろしい病気です。

発症の原因として、遺伝的なものや食後の過度な運動、胃の中のガスが異常に増加することなどが考えられます。
一度に大量の食事を与えない、早食いさせない、食事を2~3回に分ける、大量の水を食事前後に与えない、食後最低2時間は運動させない、これらを守るだけでも発症率は下がると言われていますので、日ごろから気を付けましょう。

アイリッシュ・セッターのような、胸部の縦幅が大きい大型犬がかかりやすいとされている病気です。

【治療費について】
ガスを抜いて胃の拡張を解消する治療や、食生活を見直すことによって胃拡張の予防を促します。重症の場合は、外科手術によって胃を正常な位置に戻す治療を行います。

内科治療(投薬治療)外科治療・入院(6日)
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 30万円

手術を行う場合、入院費も含めて費用は高額になると考えられます。
補償率が高いペット保険を選ぶことで、少しでも自己負担額を抑えましょう。

進行性網膜萎縮症

眼球を覆う膜のうち、最も内側にある膜である網膜が縮み、変性することで起こる目の病気です。
初期は暗いところでものが見えづらそうにする、歩くとき壁や物にぶつかったりつまずいたりする、動くものを目で追わないなどの症状からはじまり、次第に日中や明るいところでも目が見えなくなり、やがて失明します。
原因不明の遺伝性の病気で、治療法も予防法もないのが現状です。生後数か月でかかる場合もあれば、成犬になってからかかる場合もあります。
どの犬種もかかる可能性のある病気ですが、特にアイリッシュ・セッターは遺伝的にこの病気にかかりやすいとされています。

【治療費について】
萎縮した網膜は元に戻らないため、根本的な治療法はありませんが、この病気にかかると、白内障や緑内障を発症する恐れがあるため、定期的な通院や検査が必要になります。

通院
治療費5,000 ~ 1万円/回

進行性網膜萎縮は定期的な通院が長期間続く可能性があります。
そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(20日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。
【獣医が解説】犬・猫の進行性網膜萎縮症の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

アイリッシュ・セッターにおすすめのペット保険を選ぶポイントは3つ

ペット保険にはいろいろ補償タイプがあるので、その中からかかりやすい病気に備えられるものを見つけることが大切です。

ここでは、アイリッシュ・セッターにおすすめのペット保険を選ぶポイントをまとめてみました!

ポイント1:通院・入院・手術すべてを補償すること

アイリッシュ・セッターがかかりやすい病気の治療方法を見てみると、通院も手術も行う可能性が高いことがわかります。
そのため、通院のみや手術のみといった補償を一つに絞らず、通院・入院・手術すべてを幅広く補償するプランを選ぶのがおすすめです。
その中から補償内容が充実しているかどうかを見極めるには、限度額と限度回数を確認する必要があります。

1日にかかる平均治療費
通院¥8,000
入院¥12,000
手術¥100,000

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。その場合は、目安として通院の限度額は平均治療費の8,000円以上、
で何度も通院することを考えて、限度回数は20日以上あるといいでしょう。
また、手術補償は最低でも1回につき10万円以上補償するペット保険を選ぶことをおすすめします。

ポイント2:補償が手厚く、年間補償限度額が高いこと

ペット保険には年間で支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」があります。限度額や限度日数が制限されていないプランの場合は、この年間補償限度額まで補償を受けることができるので必ず確認するようにしてください。

アイリッシュ・セッターがかかりやすいとして提示した股関節形成不全や、胃捻転は高額になる手術を行う可能性があります。そのため、一度の手術で補償の上限を超えてしまっては、その後の通院などが自己負担になってしまいます。

また、ペット保険の補償割合は50%から、100%まで様々です。補償割合が高いほど保険料も高額になりがちで、特に大型犬の保険料は小型犬に比べて高額なため、補償と保険料のバランスのよい70%補償のものを選ぶとよいでしょう。
また、70%補償タイプであれば、補償限度額は最低70万円あれば補償が手厚いといえそうです。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。

アイリッシュ・セッターがかかる可能性のある「股関節形成不全」は、いくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社

  • 楽天少短
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

アイリッシュ・セッターに適したペット保険の補償内容と保険料

アイリッシュ・セッターに合うペット保険を、先ほど紹介した3つのポイントで探してみましょう!

ポイント1から「通院・入院・手術すべてを幅広く補償するペット保険」、さらにポイント2から、70%補償タイプのペット保険を見てみましょう。

ポイント3の「股関節形成不全を補償する」では、この病気を補償対象外項目に指定している楽天少短、日本ペットプラス(ガーデン)は除外します。

候補のペット保険を15歳までに支払う生涯保険料の安い順に並べた一覧がこちらです!

70%補償プラン

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院
ペティーナゆとりプラン591,800 円30万円100,000円/請求100,000円/請求
FPCフリーペットほけん70%補償プラン568,900 円85万円12,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
PS保険70%補償プラン685,890円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン804,710円70万円制限なし制限なし
楽天少短あんしんペットL840,910円70万円制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050円70万円制限なし制限なし
ペットライフジャパンプレミアム70911,950 円115万円15,000円/日
年間37.5万円まで
15,000円/日
年間37.5万円まで
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070円70万円制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750円60万円制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130円70万円制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
au損保通院ありタイプ70%コース1,028,980円70万円制限なし制限なし
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで

※表は横にスクロールできます。
※ペティーナの「ゆとりプラン」は11歳まで、au損保の「通院ありタイプ70%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、把握できる範囲の年間保険料の合計を表示し、15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

3つのポイントで絞った結果、10種類の候補が残りました。

ポイント2の「年間補償限度額が70万円以上」では、ペティーナの年間補償限度額が30万円なので候補から外せます。

さらに、ペット保険えらびのもうひとつの重要なポイント「保険料」で比較していきましょう。
ペット保険の保険料は、若いときは安く、年齢が上がるほど高くなります。そのため、保険料を比較する際には、一生涯にかかる保険料で比較することが重要です。

それぞれの生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると70万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすいペット保険と言えます。

生涯保険料が70万円以下のペット保険として、FPCとPS保険が残りました。
補償内容・保険料ではおすすめの2つのペット保険ですが、PS保険には気になるデメリットがあります。

PS保険のデメリット

PS保険のデメリットは「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病や皮膚病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というものです。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因による外耳炎などの再発については、審査内容によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。
アイリッシュ・セッターがかかりやすい進行性網膜剥離は、治療方法がないため、長期にわたる通院が必要な病気のため、十分な補償を受けられない恐れがあります。PS保険は念のため避けたほうがよいかもしれません。

(参考)PS保険の補償の落とし穴

アイリッシュ・セッターにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」の特徴

アイリッシュ・セッターにおすすめのペット保険として選ばれた「FPCのフリーペットほけん」は、どんな特徴があるのでしょうか?
ポイントをまとめたので、こちらも保険選びの参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある
  • カスタマーサービスにも定評がある

まとめ

ペット保険の種類が多く、どれにするか決めかねているという方は、ペットがかかりやすい病気に合わせてペット保険を選んでみてもいいかもしれません。以下のポイントを参考に、アイリッシュ・セッターに合ったペット保険を探してみてください!

通院・入院・手術すべてを補償すること

補償が手厚く、年間補償限度額が高いこと

股関節形成不全を補償すること

アイリッシュ・セッターにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。