純白で艶のあるシルクのような被毛を持ち「犬の貴族」とも呼ばれるマルチーズは愛玩犬としても古い歴史を持つ犬です。生まれつきかかりやすい病気を知り、マルチーズに合ったペット保険を選んで万が一に備えましょう。

マルチーズ

歴史ある愛玩犬マルチーズ

マルチーズの性格

純白で艶のあるシルクのような被毛を持つ小型犬・マルチーズは、「犬の貴族」とも呼ばれ、世界中で愛されています。

なんと3000年以上前の歴史を持つとても古い犬種で、紀元前のギリシアではすでにペットとして飼われていたと言われています。エジプトの王家や、中世ヨーロッパの貴族、イギリスの皇室でも大切に飼われていたマルチーズは、時代も国も超え、人間と相思相愛の関係を築いてきた犬なのです。

狩猟や作業の歴史を持たない生粋の愛玩犬であるマルチーズは、人間が大好きです。温厚で陽気、とても甘えん坊です。宮殿や貴族の邸宅のような室内で飼われてきた歴史から、運動量も少なく、体も小さいため、日本の住宅でも飼いやすい犬であると言えます。

基本的にマルチーズは大人しくおおらかな性格ですが、活発に遊ぶ一面もある為、時折その綺麗な白い毛並みを汚してしまう事もあります。のんびり散歩よりもボールなどで飼い主さんと一緒に走り回りながら遊ぶ事が大好きなところも、見た目からは想像も出来ません。

活発で愛情深く、遊び好きな点から人見知りをしない犬種に思われますが、見知らぬ人に対しては警戒心が強い為、大きな声で吠えてしまう事があるでしょう。
神経質なところが玉にきずですが、利口なマルチーズは、見知らぬ人でも打ち解ければ吠える事もなくなり、本来の愛情深い一面を見せてくれます。
 
ずっと吠えて暴れるような騒がしい事はない為、子供からご年配の方まで親しまれる非常に飼いやすい犬種です。
どんな家庭でも安心して飼える犬種、それがマルチーズの最大の魅力でしょう。

飼い方の注意点

名前の由来でもあるマルタ島という地中海の小さな島が原産のため、温暖な気候に適した下毛のないシングルコートという毛を持ちます。抜け毛は少ないものの、放っておくと毛が伸び続けるため、トリミングは必要です。また、繊細で絡まりやすい毛質のため、ブラッシングも毎日行いましょう。

マルチーズはシルクのような被毛を綺麗に保つ事が非常に難しい犬種です。ドッグショーなどで見かけるスタイルで、地面にまで達するほどの毛が長く伸びているフルコートは、まず一般家庭で維持する事は無理に等しいでしょう。
 
その白い被毛は、おしっこ汚れや涙やけによる汚れが目立ちやすく、歩いているだけでも地面の汚れがついてしまう為、どうしてもフルコートの状態で飼育をしたいという方は相当な努力が要求されます。

大抵の一般家庭は、短くカットしたり、毛を結んだりしている事が多いです。抜け毛が少ない犬種ですが、シングルコートは人の髪の毛のように伸び続けてしまう為、定期的にサロンでのカットが必要となります。
 
また、毛が柔らかい為もつれやすく毛玉になりやすい為、毎日のブラッシングはかかせません。
白い毛を汚さない為にも、排泄後は拭いたり、食後の口回りを拭いたり、目の周りも濡らしたタオルで軽く拭いたりしなければなりません。
手入れだけはしっかりとやるようにしましょう。

暑さにも寒さにも弱いため、室内飼いが基本です。たくさんの運動は必要ないものの、まったく必要ないわけではありません。温厚ですが、活発で遊び好きな面も持つため、ストレスを発散させてあげましょう。散歩に連れていくことはもちろん、家の中でもしっかり遊んであげると良いですね。

意外にも気が強いので、見知らぬ人や、自分より大きな犬に吠え掛かることもあります。吠え癖をつけないように、きちんとしつけましょう。
また、甘やかしすぎるとわがままになり、言うことを聞かなくなります。子犬のうちからしっかりしつけを行えば、きちんと応えてくれるでしょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

マルチーズは、小型犬がかかりやすい病気全般にかかりやすいため注意が必要です。
マルチーズがかかりやすいと言われる「僧帽弁閉鎖不全症」「歯周病」「流涙(りゅうるい)症」についてご紹介します。

僧帽弁閉鎖不全症

犬の心臓病としてよくみられるのが僧帽弁閉鎖不全症です。ある程度年齢を重ねたマルチーズに多く見られます。

心臓の弁が変形して正常に血液が流れなくなり、その血液が逆流してしまう病気です。その結果、肺水腫という酸素と二酸化炭素の流れが正常に行われない状態になり、呼吸困難になってしまいます。
初期はあまり大きな症状が見られないので気づきにくいのですが、進行するにつれ、食欲低下、乾いた咳、チアノーゼ、失神などといった症状を起こし、最終的には心不全を起こす恐れがあります。

病気が発覚したら、なるべく興奮させない、激しい運動をさせないなど、心臓に負担がかからないように接する事を心がけましょう。

【治療費について】
重症化を防ぐためには早期発見が重要です。早いうちに内服薬の服用、運動の制限をすることで病気の進行を遅らせなければなりません。完治することは困難なので、一生付き合っていかなければならない病気です。

通院
治療費3,000 ~ 2万円/回

僧帽弁閉鎖不全症は、通院を一生続けなくてはなりません。そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(30日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。

歯周病

犬の口の中に存在する細菌が炎症を引き起こす病気です。歯そのものではなく、歯肉や歯の周りの組織に影響が出ます。歯についた汚れを細菌が食べることで、歯垢という塊ができ、数日たつと石灰化して歯石となります。この歯垢や歯石が歯周病菌の巣になります。

歯肉の腫れや出血が起こる歯肉炎にはじまり、最終的には歯を支える骨が溶けて歯が抜けたり、口中に穴が開いたりしてしまいます。この危険な状態を「歯瘻」と言います。
歯周病菌が内臓に及び、病気を引き起こす可能性もあるため、放置するのは危険です。

歯周病はマルチーズのような小型犬に発症しやすく、年を取るほどリスクが高まります。
日頃から愛犬の歯を磨く習慣をつけ、口腔内を常に清潔に保つ事が歯周病予防になります。歯磨きが苦手なマルチーズでしたら、食生活を見直してみましょう。
缶詰など柔らかい物を普段から食べているのならば、メインをドライフードにしてみたり、ロープのおもちゃを与えたり、おやつに骨ガムを与えるだけでも充分予防になります。
口臭や口内に異常がないかチェックも怠らないようにしましょう。

【治療費について】
症状が軽ければ内服薬で炎症を抑える程度にとどまりますが、根本的な治療のためには歯周病の原因となる歯石を除去する必要があります。犬の歯石除去は人間と違い、全身麻酔下で行うため、高齢などの原因で麻酔を使えない場合は治療を受けられないこともあります。
また、歯周病は再発する可能性もありますので、予防目的での通院(ペット保険の対象にはならない)も必要になるかもしれません。

通院(通算3~10回)手術入院(1~2日)
治療費2,000 ~ 1万円/回3万 ~ 5万円1万 ~ 2万円

複数回に及ぶ通院や手術が必要になります。通院や手術をしっかり補償してくれるペット保険を選ぶことがポイントです。

流涙(りゅうるい)症

常に涙が出続ける病気が流涙症です。涙やけともいわれ、涙が流れた部分は毛の色が茶色っぽく変色するため、マルチーズの白い毛にはよく目立ってしまいます。涙そのものは被毛を変色させる成分はないのですが、涙で濡れた個所はバクテリアが繁殖しやすく、その繁殖したバクテリアによって茶色くなってしまい、さらぶ皮膚病を引き起こす恐れもあります。

原因はまつげや被毛などによる目への刺激、結膜炎や角膜炎と言った目の炎症により起こります。また、鼻涙管(びるいかん)という、涙を鼻腔へ流す管の異常も原因となりますが、マルチーズは先天的にこの素質を持っていると言われます。

まずは原因を特定し、それに合わせた治療が必要となります。大抵は外部からの刺激、眼病によるものが多く、目薬などで異物を除去する治療がメインになるのですが、涙管の先天性異常の場合は、外科手術での治療となります。予防が難しい病気なので、目の異常に気づいたらすぐに病院に連れていきましょう。

【治療費について】
抗生物質を含んだ点眼薬を投与します。そのほか、鼻涙管を拡張する手術をしたり、涙小管を洗浄したりして詰まりを改善させます。
また、涙やけにならないようにこまめに眼の周りを拭くことも心掛けましょう。

通院(通算3~5回)手術・入院(1~3日)
治療費2,000 ~ 5,000円/回3万 ~ 10万円

動物病院への受診頻度や治療方法にもよりますが、通院のみの場合は1万~3万円、手術になると3万~10万円もかかってしまいます。
そのため、ある程度通院や手術を補償してくれるペット保険を選ぶことが大切です。

マルチーズにおすすめのペット保険を選ぶポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとマルチーズにどんなペット保険が合っているのかが見えてきますね。
ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:通院・入院・手術をトータルで補償すること

マルチーズのかかりやすい病気は、通院による治療が中心になるものの、状況によっては手術が必要になるものがあります。通院だけに特化したタイプの保険ではやや心配です。
そのため、通院、入院、手術をトータルで補償するタイプがおすすめです。

ポイント2:通院補償が充実していること

トータル補償型のペット保険の中には、通院をしっかり補償するものがあれば、手術を重点的に補償するものもあって商品によって補償のバランスはさまざまです。
マルチーズがかかりやすいと言われる僧帽弁閉鎖不全症や、流涙症などは、長期に渡る通院が必要になることがあるため、通院を手厚く補償するプランを選ぶ方が良さそうです。1日の支払限度額が8,000円以上で、支払限度日数が最低でも20日以上あるものをおすすめします。
また、年間補償上限金額(1年間で支払われる保険金の上限金額)は最低でも50万円以上のものを選ぶと良いと思います。

ポイント3:流涙症(涙やけ)を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。
マルチーズがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、流涙症で症状として現れる「涙やけ」がガーデンのペット保険では補償対象外になっていることがわかりました。涙やけで受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

マルチーズに適したペット保険の補償内容と保険料

マルチーズに合うペット保険はどれなのでしょうか?先ほど紹介した3つのポイントで探してみましょう!

ポイント1から「通院・入院・手術を幅広く補償するトータル補償型の商品」を選ぶことをおすすめしています。その中でも標準的な50%補償のペット保険を見てみましょう。

ポイント2の「通院は限度額が8,000円以上、限度日数が20日以上、年間補償上限金額が50万円以上」では、ペティーナの年間補償上限金額が20万円なので候補から外せます。

ポイント3の「流涙症(涙やけ)を補償すること」から、この病気を補償対象外項目に指定しているガーデンは除外できます。

候補のペット保険を15歳までに支払う生涯保険料の安い順に並べた一覧がこちらです!

会社名商品名補償割合生涯保険料(小型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院通院
FPCフリーペットほけん50%392,250 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン50%435,950 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
SBIいきいき少短プラン50スタンダード50%442,400 円50万円制限なし制限なし制限なし
ペティーナまとめてプラン50%451,000 円20万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
ガーデンプラチナ50%プラン50%455,150 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット5050%563,290 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン5050%584,660 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン5050%619,260 円50万円制限なし制限なし制限なし
au損保通院ありタイプ50%コース50%412,810 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン50%699,140 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子50%プラン50%905,540 円72.8万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※au損保の「通院ありタイプ50%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、0歳から10歳までの年間保険料の合計を表示しています。11歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

3つのポイントで絞った結果、9種類の候補が残りました。
これらは補償内容を数字で見るとすべて十分な内容であるといえるので、もう一つ重要なポイント「保険料」で比較していきましょう。

ペット保険の保険料は、若いときは安く高齢になるほど高くなります。そのためペット保険の保険料を比較する際には一生涯にかかる保険料で比較することが重要です。
それぞれの生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすいペット保険と言えます。

生涯保険料が50万円以下のペット保険は下の表の3つです。

会社名商品名補償割合生涯保険料(小型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院通院
FPCフリーペットほけん50%392,250 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン50%435,950 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
SBIいきいき少短プラン50スタンダード50%442,400 円50万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

補償内容・保険料ではおすすめの3つのペット保険ですが、PS保険とSBIいきいき少短には気になるデメリットがあります。

PS保険の50%補償プラン

PS保険のデメリットは「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病や皮膚病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というものです。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因による外耳炎などの再発については、審査内容によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。
マルチーズがかかりやすいと言われる僧帽弁閉鎖不全症は、一度かかると一生涯に渡って通院が必要になる病気です。PS保険の場合はこの病気になってしまうと、十分な補償を受けられない恐れがあります。また、マルチーズがかかりやすい歯周病も、繰り返し発生してしまう可能性があり、やはり補償対象外になる可能性があります。
このような懸念から、PS保険は念のため避けたほうがよいかもしれません。

(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

SBIいきいき少短のプラン50スタンダード

SBIいきいき少短では膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアが補償対象外項目として指定されています。
今回かかりやすい病気で紹介した傷病は補償対象外項目に該当していませんが、マルチーズは膝蓋骨脱臼にもなりやすい犬種です。膝蓋骨脱臼を発症する可能性を考えると、SBIいきいき少短もあまりおすすめできません。

このように、ペット保険にはあまり目立っていないデメリットが隠されている場合があるので、それぞれの特徴をよく確認したうえでペット保険を選ぶ必要があります。

なおFPCについては、イタリアングレーハウンドがかかりやすい病気で紹介した病気も補償してくれそうなので安心です。

マルチーズにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん」の特徴

マルチーズにおすすめのペット保険として選ばれた「FPCのフリーペットほけん」は、どんな特徴があるのでしょうか?
ポイントをまとめたので、こちらも保険選びの参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償上限金額が85万円と高額に設定してある
  • カスタマーサービスにも定評がある

まとめ

ペット保険の種類が多くどれにするか決めかねているという方は、ペットがかかりやすい病気に合わせてペット保険を選んでみてもいいかもしれません。以下のポイントを参考に、マルチーズに合った商品を探してみてください!

  • 通院・入院・手術をトータルで補償すること
  • 通院補償が充実していること
  • 流涙症(涙やけ)を補償すること
  • マルチーズにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。