筋肉質な長い手足や高い身体能力を駆使して、古くからポルトガルの海で漁師と共に働いていたポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ。
癖のある被毛に覆われたがっちりとした体を持つタフな犬種ですが、関節の疾患や遺伝による目の疾患、皮膚の疾患など注意すべき病気がいくつかあります。ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

ボルトガル生まれの忠犬・ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの性格

漁師の伴侶として海上で仕事をしていた歴史を持つポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、苦境や疲労に耐える忍耐力を持ち、勇敢で芯のある誠実な犬種です。
飼い主に対する高い忠誠心や、喜んで指示に従う様子からは、世界的な愛犬団体ジャパンケネルクラブに記録されている「並外れて利口な訓練のしやすい犬種」という紹介も納得できます。
他の犬や人には警戒心を抱くこともありますが、飼い主や家族に対しての愛情がとにかく深く、主人に必要とされることに喜びを感じます。

水猟犬の他、船を守るガード・ドッグとして活躍していたポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、漁業の際に船から離れた網を戻したり、連絡役として漁船から沿岸までの長い距離を泳いだりと、驚異の身体能力を発揮していたことでも有名です。
泳ぎや潜水が得意なポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは今もなお、犬種の故郷でありポルトガル最南端に位置するアルガルベ地方ではわずかに使役しているといいます。

犬種名のポーチュギーズとは“ポルトガル原産”を意味することから、純粋なポルトガルの土着犬であることが分かります。

飼い方の注意点

昔から飼い主と共に仕事をすることに達成感や喜びを感じていた犬種のため、人とのスキンシップが大好きで孤独を嫌います。
長い留守番や外での飼育はあまり好まないため、孤独な時間が増えることでストレスを感じないよう基本的には室内で飼育し、留守番をさせるときには寂しさのあまりイタズラをしないよう、手の届く範囲には物を置かないなどの工夫をしましょう。

また、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、コミュニケーション力が優れているだけに甘えるのも上手です。必要以上に甘やかしすぎないように注意し、しつけと遊びにメリハリをつけることで、より利口な家庭犬として成長していきます。

興奮時には20kg前後のがっちりとした体で飛びついてくることもありますので、小さな子供がいる家庭では子供が怪我をしないように注意が必要です。穏やかな精神状態を保つためにも1日2回、1時間程度の散歩でストレスを発散させるといいでしょう。

カールした毛もしくはウェーブした毛が生えているポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、抜け毛こそ少ないものの、生え変わりがないため伸び続けます。毛玉にならないように注意し、毎日のブラッシングと月1回のトリミングで被毛を綺麗に整えてあげましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、健康的な犬種ですが、関節の病気である「股関節形成不全」や、遺伝性疾患の「進行性網膜委縮症」に注意する他、通気性に欠ける厚いコートに覆われている犬種のため「皮膚炎」にも気を付ける必要があります。ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい病気と治療費についてご紹介します。

股関節形成不全

成長していく段階で股関節が変形していくことが原因で引き起こされます。発症のほとんどが遺伝によるもので、栄養の偏りなども関与していると言われています。
関節が噛み合わないので歩行異常が現れ、運動を嫌がるようになったり、スキップのような歩き方をしたりします。こういった症状は、体重が急激に増加する生後6か月あたりから多くみられるようになります。

【治療費について】
歩き方や股関節の状態を見て、症状の程度を観察します。鎮痛剤の投与や運動制限、食事管理など内科治療を行い、改善がみられない場合は股関節の外科手術を行います。手術には「三点骨盤骨切り術」、「股関節全置換術」、「大腿骨頭切除術」などの方法があり、ペットの状態に合わせて選択されます。

通院(通算3~6回)手術・入院(2~10日)
平均治療費5,000~1万円/回30万~50万円/回

通院のみで症状が改善し、良好な生活を送れるようになることもあります。動物病院にもよりますが通院の場合は1~5万円、手術を行った場合は30~60万円ほどと高額な治療費が必要です。

進行性網膜委縮症

眼球を覆う膜のうち、最も内側にある膜である網膜が縮み、変性することで起こる目の病気です。
初期は暗いところでものが見えづらそうにする、歩くとき壁や物にぶつかったりつまずいたりする、動くものを目で追わないなどの症状からはじまり、次第に日中や明るいところでも目が見えなくなり、やがて失明します。
原因不明の遺伝性の病気で、治療法も予防法もないのが現状です。生後数か月でかかる場合もあれば、成犬になってからかかる場合もあります。

【治療費について】
萎縮した網膜は元に戻らないため、根本的な治療法はありませんが、この病気にかかると、白内障や緑内障を発症する恐れがあるため、定期的な通院や検査が必要になります。

通院
治療費5,000 ~ 1万円/回

進行性網膜萎縮は定期的な通院が長期間続く可能性があります。
そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(20日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。

皮膚炎

細菌感染やアレルギーが原因で、皮膚に炎症が起こり、かゆみや赤み、腫れなどを起こすことです。皮膚が弱いと炎症を起こしやすいと言われます。
脚の付け根や指の間、脇の下、耳や目のまわりなど皮膚が弱い部分に症状が出やすくなるようなので、こまめにチェックしましょう。

【治療費について】
細菌感染が原因の場合は、抗生物質を含む内服薬や塗り薬を与え、かゆみが強い場合は抗炎症剤を投与します。
アレルギーが原因の場合は、アレルゲンを特定する検査も行われます。早めにアレルゲンを特定し、愛犬の周りから取り除く必要があります。

通院(通算5~10回)
治療費3,000 ~ 5,000円/回

完治するまで、定期的に通院が必要になり、最終的に1万~5万円の治療費が必要になります。
皮膚炎は再発する場合もあるので、長期の通院を補償してくれるペット保険を選ぶと、家計の負担も抑えられます。

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグにおすすめのペット保険を選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとポーチュギーズ・ウォーター・ドッグにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:免責金額が設定されていないこと

ペット保険はプランによって免責金額が設定されているものがあります。
免責金額があると、設定されている金額分は補償されません
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。そんなことになるとペット保険に入っている意味がないですよね。

 1日にかかる平均治療費
通院¥8,000
入院¥12,000
手術¥100,000

1日にかかる平均治療費を調査したところ、このような結果になりました。
通院の1日にかかる平均治療費は8,000円ですが、通院は診察と処置だけだと1,000~4,000円になることもあります。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは皮膚炎や進行性網膜萎縮症にかかると長期間、場合によっては一生通院が必要になります。しっかりと補償を受けるためにも免責金額がないペット保険をおすすめします。

ポイント2:長期の通院・ある程度の手術を補償すること

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。
その場合、目安として通院の限度額は平均治療費の8,000円以上、また、回数はできれば無制限、最低でも20日以上あるものを選ぶとよいでしょう。

また、股関節形成不全で手術をすることを考えて、手術補償は最低でも1回につき10万円以上補償するペット保険がおすすめです。

さらに、年間で支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」のチェックも欠かせません。
限度額・限度回数に制限がないペット保険の場合は、年間補償限度額まで補償を受けることができます。
基本的に年間補償限度額が高いほど補償が手厚いといえるので、最低でも50%補償の場合は50万円以上、70%補償の場合は70万円以上の設定になっているペット保険を選びましょう。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。
もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。

今回紹介したポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、「股関節形成不全」がいくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。
受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

<股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社>

  • 楽天少短(あんしんペット)
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグに適したペット保険の補償内容と保険料

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグに合うペット保険はどれなのでしょうか?先ほど紹介した3つのポイントで探してみましょう。

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい病気の治療方法を見てみると、通院や手術での治療が必要になります。
通院・入院・手術すべてを補償し、ポイント1により「免責金額がないペット保険」を選びましょう。ペット保険の補償割合は、50%~100%補償のものまで様々ですが、今回は一般的な補償割合である50%補償、70%補償のペット保険から選んでみましょう。

候補のペット保険を15歳までに支払う生涯保険料の安い順に並べた一覧がこちらです。

50%補償するペット保険

会社名商品名補償割合生涯保険料(中型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん50%補償プラン50%435,950 円85万円12500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン50%494,910 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラスプラチナ50%プラン50%499,320 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード50%521,450 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット5050%563,290 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン5050%626,350 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン5050%661,340 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン50%699,140 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子50%プラン50%905,540 円72.8万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース50%920,160円50万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

70%補償するペット保険

保険会社名商品名割合生涯保険料(中型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん70%補償プラン70544,600 円8512,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000 円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン70630,980円10010,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラスプラチナ70%プラン70698,890円 70制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード70730,030円70制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット7070760,140円60制限なし制限なし制限なし
楽天少短あんしんペットL70762,210円70制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン7070819,590円70制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン7070874,680円70制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン70964,770円8414,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子70%プラン701,192,240円12212,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース701,243,960円70制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

ポイント2の「通院は限度額が8000円以上、限度日数が20日以上、手術は1回10万円以上、年間補償上限金額が50万円・または70万円以上」では、すべてのペット保険が条件を満たしていました。

ポイント3の「股関節形成不全を補償する」では、あんしんペットと日本ペットプラスが補償対象外項目に指定しているので除外できます。

その結果、50%補償、70%補償とも9種類の候補が残りました。
補償内容を数字で見るとすべて十分な内容であるといえるので、もう一つ重要なポイント「保険料」で比較していきましょう。

ペット保険の保険料は、若いときは安く高齢になるほど高くなります。
そのためペット保険の保険料を比較する際には一生涯にかかる保険料で比較することが重要です。
それぞれの生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償なら50万円以下、70%補償なら70万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすいペット保険と言えます。

そう考えると「FPC」と「PS保険」がおすすめの2つのペット保険ですが、PS保険は気になるデメリットがあります。

PS保険の50%補償プラン、70%補償プラン

PS保険のデメリットは「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病や皮膚病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というものです。

病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因による皮膚炎などの再発については、審査内容によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい進行性網膜萎縮症や皮膚炎は、長期の通院が続くことが多い病気のため、これらを発症した場合には十分な補償が受けられないことがあります。
たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。

(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

このように、ペット保険にはあまり目立っていないデメリットが隠されている場合があるので、それぞれの特徴をよく確認したうえでペット保険を選ぶ必要があります。
なおFPCについては、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがかかりやすい病気で紹介した病気も補償してくれそうなのでおすすめです。

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」の特徴

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグにおすすめのペット保険として選ばれた「FPCのフリーペットほけん」は、どんな特徴があるのでしょうか?
ポイントをまとめたので、こちらも保険選びの参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい。
  • 通院を手厚く補償するが、手術補償は年間1度のみ。
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある。
  • カスタマーサービスにも定評がある。

まとめ

ペット保険の種類が多くどれにするか決めかねているという方は、ペットがかかりやすい病気に合わせてペット保険を選んでみてもいいかもしれません。以下のポイントを参考に、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグに合った商品を探してみてください!

免責金額が設定されていないこと

長期の通院・ある程度の手術を補償すること

股関節形成不全を補償すること

ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。