まるでモップのような独特の被毛をもつプーリーは、かつて牧羊犬として活躍していた活発な犬種です。
筋肉で引き締まった屈強な体を持つものの、皮膚や目の病気には注意が必要です。ここではプーリーがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

モップのような被毛が特徴のプーリー

プーリーの性格

モップのような独特の被毛が特徴のプーリーは、ハンガリー原産の犬種です。
かつては牧羊犬や牧畜犬として活躍しており、特に牧羊犬として優秀だったようです。群れから離れた羊の背中に飛び乗って、群れに戻れるよう方向をコントロールするという高度なテクニックを使っていたとの話もあります。

その優秀な働きぶりもあって高い人気を誇っていましたが、遊牧民が減ると同時にプーリーの需要も少なくなり、絶滅の危機に陥ります。しかし、1900年代にプーリーを復活させるための運動が起こり、なんとか絶滅を回避することができました。

絶滅寸前から奇跡の復活を遂げたプーリーは、現在ペットとして可愛がられています。海外では人気があるようですが、日本ではあまり見かけることがありません。日本最大級の畜犬団体「一般社団法人ジャパンケネルクラブ」の調査によると、日本国内におけるプーリーの飼育頭数はたった8頭だけでした。(2018年現在)

日本では飼育頭数の少ないプーリーですが、犬にしては珍しい子ども好きです。そのため、小さな子どもがいる家庭でも飼育することができます。また、利口で学習能力も高いため、家庭犬にはピッタリです。

プーリーは元々牧羊犬や牧畜犬として活躍していただけあって、非常に活発な性格をしています。体を動かして遊ぶことが大好きで、体力もかなりあります。体は大きいものの、全身に筋肉がついているため、機敏な動きができます。

プーリーの大きな特徴であるモップのような被毛は、一生伸び続けます。カットしなければ、地面に届くほどの長さになります。

飼いかたの注意点

活動的で体力のあるプーリーは、散歩が欠かせません。毎日1時間以上の散歩を2回行うことが理想です。散歩だけでなく、ドッグランや広々とした敷地での運動も定期的に行いましょう。自由にのびのびと遊ばせてあげることで、体力をしっかり消費させることができます。

全身が筋肉で覆われているプーリーは、非常に力が強いです。そのため、散歩の際に子どもやお年寄りがリードを持つと、引っ張られて転んでしまうかもしれません。安全にお散歩するためにも、リードは必ず大人が持ちましょう。

プーリーは警戒心が強いため、飼い主以外には心を開きません。そのため、見知らぬ人が近づいてくると吠えたり、攻撃になったりすることがあります。また、縄張り意識も強いため、自宅内に見知らぬ人が入ってくると吠え続けてしまいます。

番犬としては非常に優秀ですが、プーリーの吠え声で近隣住民と騒音トラブルに発展する恐れがあります。騒音トラブルを引き起こさないよう、子犬の頃から吠え癖のしつけをしておきましょう。

毛量の多いプーリーは、毎日のブラッシングが欠かせません。長毛種用のブラシを使用し、毛玉ができないように根元からしっかりとかしてあげましょう。ブラッシングだけでなく、月に1度のカットも忘れずに行います。放っておくと毛が伸び続けてしまいますので、定期的にカットして清潔に保ってあげましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

筋肉質でがっしりとした体型をしているプーリーは丈夫な犬種ですが、いくつかの病気には注意が必要です。
特にプーリーがかかりやすいとされる「股関節形成不全」「進行性網膜委縮症」「皮膚炎」の3つについてご紹介していきます。

股関節形成不全

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤を繋いでいる“股関節”に異常が起きる病気です。この病気は、生後半年から1歳までの間に発症することが多いです。発症の原因は明らかになっていませんが、遺伝的なものが大半だとされています。

股関節形成不全を発症している犬は骨盤の成長が不完全であるため、股関節が変形していたり、太ももの骨がはまっている穴が浅かったりします。その結果、太ももの骨が本来あるべき位置に固定されず、歩く度に骨がズレて痛みを感じます。

症状が進行するにつれて痛みが増し、運動を嫌がる、スキップのような歩き方をする、散歩の途中で座り込むなどの行動が見られるようになります。重度の股関節形成不全になると、少しの段差から飛び降りるだけで脱臼を起こすことがあります。

大型犬に多い病気ですが、プーリーも発症しやすく十分な注意が必要です。
遺伝的なものが原因ですので、発症を防ぐことは難しいですが、筋肉量を増やしたり、股関節へ負担をかけないようにしたりすることで、症状を和らげることができます。

【治療費について】
骨が発達していない成長期の段階や、症状が軽度の場合は「安静療法」をとります。症状が進んで痛みが生じている場合は、鎮痛剤や抗炎症剤などの「投薬治療」を行います。それ以上に症状が重い場合は、外科手術が必要になることもあります。

手術には麻酔などのリスクが伴いますので、獣医さんと十分に話し合ってください。

通院手術・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。

股関節形成不全の場合、補償対象外項目になっているペット保険会社があるので、注意してください。全額自己負担となる前に、しっかりとペット保険を選びましょう。

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症は、眼球を覆っている膜の中で最も内側にある「網膜」が縮み、最終的には目が見えなくなる病気です。発症の原因は不明とされており、遺伝的な要因が大きいといわれています。生後数か月でかかる場合もあれば、成犬になってからかかる場合もあり、発症の年齢は様々です。

初めは、暗いところでの視力障害、壁や物にぶつかる・つまずく、動くものを目で追わなくなる、などの症状が見られます。症状が進行するにつれて徐々に視力が失われ、日中や明るいところでも目が見えづらくなります。そして、最終的には失明してしまうのです。

【治療費について】
萎縮した網膜は元に戻らないため、今のところ根本的な治療法はありません。しかし、この病気にかかると「白内障」や「緑内障」を発症する恐れがあるため、定期的な通院や検査が必要になります。

通院
治療費5,000 ~ 1万円/回

進行性網膜萎縮は、長期間に及ぶ通院が必要になる可能性があります。そのため、通院回数に制限がない、あるいは回数が多めに(20日以上~)設定してあるペット保険を選ぶことがポイントです。

【獣医が解説】犬・猫の進行性網膜萎縮症の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

皮膚炎

皮膚炎とは、細菌感染やアレルギーが原因で皮膚に炎症が起こり、痒みや腫れなどを引き起こす病気です。特に足の付け根や指の間、ワキの下、耳や目のまわりに症状が出やすいため、それらの場所を重点的にチェックしましょう。

プーリーは毛量が多く皮膚が見えづらいため、毛をかき分けてしっかりチェックしましょう。

【治療費について】
細菌感染が原因の場合は、抗生物質を含む内服薬や塗り薬を与えます。かゆみが強く、頻繁に体を掻くようであれば、抗炎症剤も投与します。
アレルギーが原因の場合は、アレルゲンを特定する検査が行われます。アレルゲンを特定し、その子のまわりからアレルゲンを排除してあげることで改善へと向かいます。

通院(通算5~10回)
治療費3,000 ~ 5,000円/回

完治するまでは、定期的な通院が必要になります。最終的には1万~5万円の治療費が必要でしょう。なお、皮膚炎は再発する場合があるため、長期の通院を補償してくれるペット保険を選ぶことをおすすめいたします。

【獣医師が解説】犬・猫の皮膚炎の症状・原因・予防・対策・治療方法と治療費まとめ

プーリーにおすすめのペット保険を選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとプーリーにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:免責金額が設定されていないこと

ペット保険はプランによって免責金額が設定されているものがあります。
免責金額があると、設定されている金額分は補償されません
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。そんなことになるとペット保険に入っている意味がないですよね。

 1日にかかる平均治療費
通院¥8,000
入院¥12,000
手術¥100,000

1日にかかる平均治療費を調査したところ、このような結果になりました。
通院の1日にかかる平均治療費は8,000円ですが、通院は診察と処置だけだと1,000~4,000円になることもあります。
プーリーは皮膚炎や進行性網膜萎縮症にかかると長期間、場合によっては一生通院が必要になります。しっかりと補償を受けるためにも免責金額がないペット保険をおすすめします。

ポイント2:長期の通院・ある程度の手術を補償すること

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。
その場合、目安として通院の限度額は平均治療費の8,000円以上、また、回数はできれば無制限、最低でも20日以上あるものを選ぶとよいでしょう。

また、股関節形成不全で手術をすることを考えて、手術補償は最低でも1回につき10万円以上補償するペット保険がおすすめです。

さらに、年間で支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」のチェックも欠かせません。
限度額・限度回数に制限がないペット保険の場合は、年間補償限度額まで補償を受けることができます。
基本的に年間補償限度額が高いほど補償が手厚いといえるので、最低でも50%補償の場合は50万円以上、70%補償の場合は70万円以上の設定になっているペット保険を選びましょう。

ポイント3:股関節形成不全を補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。
もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。

今回紹介したプーリーがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、「股関節形成不全」がいくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。
受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

<股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社>

  • 楽天少短(あんしんペット)
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

プーリーに適したペット保険の補償内容と保険料

プーリーに合うペット保険はどれなのでしょうか?先ほど紹介した3つのポイントで探してみましょう。

プーリーがかかりやすい病気の治療方法を見てみると、通院や手術での治療が必要になります。
通院・入院・手術すべてを補償し、ポイント1により「免責金額がないペット保険」を選びましょう。ペット保険の補償割合は、50%~100%補償のものまで様々ですが、今回は一般的な補償割合である50%補償、70%補償のペット保険から選んでみましょう。

候補のペット保険を15歳までに支払う生涯保険料の安い順に並べた一覧がこちらです。

50%補償するペット保険

会社名商品名補償割合生涯保険料(中型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん50%補償プラン50%435,950 円85万円12500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン50%494,910 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラスプラチナ50%プラン50%499,320 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード50%521,450 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット5050%563,290 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン5050%626,350 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン5050%661,340 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン50%699,140 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子50%プラン50%905,540 円72.8万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース50%412,810 円50万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

70%補償するペット保険

保険会社名商品名割合生涯保険料(中型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん70%補償プラン70544,600 円8512,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000 円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン70630,980円10010,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラスプラチナ70%プラン70698,890円 70制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード70730,030円70制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット7070760,140円60制限なし制限なし制限なし
楽天少短あんしんペットL70762,210円70制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン7070819,590円70制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン7070874,680円70制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン70964,770円8414,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子70%プラン701,192,240円12212,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース701,243,960円70制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

ポイント2の「通院は限度額が8000円以上、限度日数が20日以上、手術は1回10万円以上、年間補償上限金額が50万円・または70万円以上」では、すべてのペット保険が条件を満たしていました。

ポイント3の「股関節形成不全を補償する」では、あんしんペットと日本ペットプラスが補償対象外項目に指定しているので除外できます。

その結果、50%補償、70%補償とも9種類の候補が残りました。
補償内容を数字で見るとすべて十分な内容であるといえるので、もう一つ重要なポイント「保険料」で比較していきましょう。

ペット保険の保険料は、若いときは安く高齢になるほど高くなります。
そのためペット保険の保険料を比較する際には一生涯にかかる保険料で比較することが重要です。
それぞれの生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償なら50万円以下、70%補償なら70万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすいペット保険と言えます。

そう考えると「FPC」と「PS保険」がおすすめの2つのペット保険ですが、PS保険は気になるデメリットがあります。

PS保険の50%補償プラン、70%補償プラン

PS保険のデメリットは「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病や皮膚病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というものです。

病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因による皮膚炎などの再発については、審査内容によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。

プーリーがかかりやすい進行性網膜萎縮症や皮膚炎は、長期の通院が続くことが多い病気のため、これらを発症した場合には十分な補償が受けられないことがあります。
たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。

(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

このように、ペット保険にはあまり目立っていないデメリットが隠されている場合があるので、それぞれの特徴をよく確認したうえでペット保険を選ぶ必要があります。
なおFPCについては、プーリーがかかりやすい病気で紹介した病気も補償してくれそうなのでおすすめです。

プーリーにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」の特徴

プーリーにおすすめのペット保険として選ばれた「FPCのフリーペットほけん」は、どんな特徴があるのでしょうか?
ポイントをまとめたので、こちらも保険選びの参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい。
  • 通院を手厚く補償するが、手術補償は年間1度のみ。
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある。
  • カスタマーサービスにも定評がある。

まとめ

ペット保険の種類が多くどれにするか決めかねているという方は、ペットがかかりやすい病気に合わせてペット保険を選んでみてもいいかもしれません。以下のポイントを参考に、プーリーに合った商品を探してみてください!

免責金額が設定されていないこと

長期の通院・ある程度の手術を補償すること

股関節形成不全を補償すること

プーリーにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。