日本犬種の一つで四国犬を起源にもつ土佐犬は、実は高知県の天然記念物に登録されている犬種です。今回は、土佐犬がかかりやすい病気をチェックして、その病気に備えられる適切なペット保険を選んでいこうと思います。

飼い主に従順で甘えん坊な土佐犬

土佐犬の魅力

体高は60㎝、体重は80㎏にまで及ぶ超大型犬の土佐犬は、イギリス原産のマスティフに似ていることから「ジャパニーズ・マスティフ」とも呼ばれています。
元々闘犬として活躍していた犬種のため、皮膚は「噛まれても痛くないように」という理由でしわができるほどたるんでおり、筋肉質で体格がよく、屈強な面持ちです。
しかし実は飼い主にはとても従順で、穏やかで甘えん坊な性格をしています。外見と中身のギャップがあることも魅力の一つです。
ただ、飼い主以外には心を許しません。番犬としては向いていますが、他の犬とも仲良くすることが難しいので散歩をするときは他人やペットにケガをさせないように気をつける必要があります。絶対にリードを付けずに外を出歩くことがないよう飼い主さんが注意してください。

飼い方の注意点

土佐犬は、毎日の散歩や運動が欠かせない犬種です。肥満によってさまざまな病気にかかりうるので、食事や運動には気を配ってあげましょう。
また、もともと闘犬なので、負けん気が強く一度興奮すると飼い主でもなかなか止められなくなってしまいます。殺傷事故にもなることも多く、きちんとしたしつけが必要になってきます。そのため、しつけの方法に自信がない方や初めて犬を飼う方、力の弱い老人や女性のみの家庭には向かない犬種と言えるでしょう。
さらに、茨城県など地域によっては土佐犬を特定犬種として定めているところもあるので、飼う前に確認するようにしてください。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

強そうな見た目から病気にかかりにくいイメージがありますが、実はその大きな体がゆえにかかりやすい病気があります。
ここでは、土佐犬がかかりやすいといわれる「鼓脹症」「心臓疾患」「眼瞼(がんけん)外反症」についてご紹介します。

鼓脹症

「鼓脹症」とは、胃や小腸、大腸にガスが異常に溜まった状態のことです。腹部がいつもより膨れ、落ち着きがなくなり、げっぷやおならが頻繁に出るようになります。
鼓脹症を発症する原因は消化不良によるものがほとんどなので、犬が消化しづらい食物繊維や乳製品などは、与えすぎないようにしましょう。食物繊維を栄養源として生きている腸内細菌が、過剰にガスを生成することで発症する場合もあります。また、食事と一緒に空気を飲み込みすぎてしまうことで胃や腸にガスが溜まるので、早食いや大食いをする土佐犬のような大型犬はとくに注意が必要です。

【治療費について】
まず、食生活の改善を試みます。食物繊維を減らす、低脂肪の食事を与えるなど、ガスの生成を促してしまう食事内容を見直し、また早食いなどの食べ方を変えるだけでも症状が緩和されます。
症状が悪化すると、胃がねじれる「胃捻転」を併発し、死に至る可能性があります。異変に気付き、すぐに動物病院で診てもらうことが重要になります。

通院(通算2~3回)
治療費5,000 ~ 1万円/回

完治までに数回通院するので、1万~3万円程度かかると考えられます。
そのため、通院の補償が備わっているペット保険を選ぶことをおすすめします。

心臓疾患

心臓には、右心房、右心室、左心房、左心室という4つの部屋があり、血流の逆流を防ぐための弁が付いています。心臓疾患は先天的な理由の他に、この弁に異常が起きて血液が逆流してしまったり、心臓の筋肉の拡張・伸縮が機能しなくなったりすることなどで発症します。
発症すると頻繁に咳をするようになり、運動を嫌がり、すぐに疲れるようになります。とくに土佐犬は、肥満になりやすい体質をしているといわれています。肥満になると心臓に多大な負担をかけるので、太らないよう運動や食事には気を配る必要があります。

【治療費について】
心臓への負担を減らす内科治療を行い、症状の進行を抑えることが、治療の目的となります。心臓の収縮力を高める薬や、血管を広げて心臓や腎臓を保護する薬などを投与します。
また、弁や心臓の筋肉の異常や収縮程度など、さまざまな検査をする必要もあります。

通院手術・入院(1~5日)
治療費3,000 ~ 1万円/回1万 ~ 3万円

通院は一回3,000円~1万円程度ですが、毎日の投薬を一生続けなければなりません。
そのため、長期的な通院を補償してくれるペット保険を選ぶことが重要となります。

眼瞼(がんけん)外反症

眼瞼(=まぶた)が外側にめくれた状態を「眼瞼外反症」といいます。粘膜や角膜に刺激を与えるので炎症が起き、痛みや痒みを伴い、涙が出るようになります。発症のほとんどは下まぶたで、粘膜や角膜が露出した状態なので細菌感染を起こしやすく、「結膜炎」や「角膜炎」などを併発する場合があります。顔の皮膚がたるんでいてしわがある土佐犬は、眼瞼外反症を発症しやすく、生後まもなく症状をあらわす場合もあります。

【治療費について】
炎症がみられる場合は抗炎症剤や点眼薬、眼軟膏を投与して目の保護を行い、結膜炎や角膜炎を併発している場合はその治療を行います。症状が軽度の場合は経過観察で回復が望めますが、重度の場合は外側にめくれたまぶたを正常な位置に戻す外科手術を行う場合もあります。

通院(通算1~5回)手術・入院(1~2日)
治療費3,000 ~ 1万円/回5 ~ 15万円

通院の場合は3,000円~5万円ですが、外科手術を行う場合は入院費も含めて5万~15万円と高額になってしまいます。
通院だけでなく、手術も補償してくれるプランを選びましょう。

土佐犬におすすめのペット保険を選ぶポイントは3つ

ペット保険に加入するなら、かかりやすい病気にしっかり備えられるプランを選びたいですよね。
ここでは、土佐犬におすすめのペット保険を選ぶポイントをまとめてみました!

ポイント1:免責金額が設定されていないこと

ペット保険はプランによって免責金額が設定されているものがあります。免責金額があると、設定されている金額を超えないと補償を受けられません。
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。そんなことになるとペット保険に入っている意味がないですよね。

1日にかかる平均治療費
通院8,000 円
入院12,000 円
手術100,000 円

1日にかかる平均治療費を調査したところ、このような結果になりました。
通院の1日にかかる平均治療費は8,000円ですが、通院は診察と処置だけだと1,000~4,000円になることも多いです。土佐犬は鼓脹症や心臓疾患で通院が多くなりがちなので、しっかりと補償を受けるためにも免責金額がないペット保険をおすすめします。

ポイント2:長期の通院・ある程度の手術を補償すること

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。その金額があまりにも低いと、せっかくペット保険に入っているのに十分な補償を受けられなくなってしまいます。
補償内容に制限がある場合は、通院の限度額は平均治療費の8,000円以上あるといいでしょう。継続した通院が必要になる可能性があるので、限度回数は20日以上あると安心です。
また、心臓疾患や眼瞼外反症で手術をする場合があるので、手術の補償もある程度備わっていなければいけません。1度の手術でかかる平均治療費は10万円なので、手術補償に限度額が決まっている場合は、最低でも10万円以上補償するペット保険を選びましょう。

ポイント3:年間補償上限金額が高いこと

補償の手厚さを知るために欠かさずチェックするところは「年間補償上限金額」です。
年間補償上限金額とは、年間で支払われる保険金の上限金額のことで、基本的にこの金額が高いほど補償内容が充実しているといえます。
また、通院・入院・手術の各補償内容に制限がない場合は、この年間補償上限金額に達するまで補償が受けられる仕組みになっています。
年間補償上限金額は目安として最低でも50万円以上あると安心だと思います。

土佐犬に適したペット保険の補償内容と保険料

では実際に、3つのポイントで比べるとどんなペット保険が選ばれるのでしょうか?
土佐犬は通院・入院・手術をする病気になりがちなので、すべてを補償してくれるトータル補償型のペット保険から選んだ方が良さそうです。
その中でも、今回はペット保険で一般的な補償割合50%と70%で比較していきます!

まずはポイント1の「免責金額が設定されていないペット保険」を選び、生涯保険料が安い順に並べてみました。

50%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院手術
ペティーナまとめてプラン451,000 円20万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
FPCフリーペットほけん455,400 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン537,190 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
ガーデンプラチナ50%プラン575,010 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン50675,160 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード705,050 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット50774,430 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン50815,830 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン904,520 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース756,720 円50万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子50%プラン1,577,340 円73万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※au損保の「通院ありタイプ50%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、0歳から10歳までの年間保険料の合計を表示しています。11歳から15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院手術
ペティーナゆとりプラン591,800 円30万円100,000円/請求100,000円/請求100,000円/請求
PS保険70%補償プラン685,890 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
ガーデンプラチナ70%プラン804,710 円70万円制限なし制限なし制限なし
あんしんペットずっといっしょL840,910 円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050 円70万円制限なし制限なし制限なし
ペットライフジャパンプレミアム70911,950 円115万円15,000円/日
年間37.5万円まで
15,000円/日
年間37.5万円まで
200,000円/回
年間40万円まで
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070 円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130 円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010 円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース1,028,980 円70万円制限なし制限なし制限なし
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870 円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで

※表は横にスクロールできます。
※ペティーナの「ゆとりプラン」は11歳まで、au損保の「通院ありタイプ70%コース」は10歳までの保険料しか公開されていなかったため、把握できる範囲の年間保険料の合計を表示し、15歳までのおおよその年間保険料を加えた位置にしています。

ポイント2・3をまとめると「通院は限度額が8,000円以上、限度日数が20日以上、手術は1回10万円以上、年間補償上限金額は50万円以上」です。
この条件で見ると、ペティーナは候補から外すことができます。

さらにペット保険を絞るには、もう一つ重要なポイント「保険料」で比較する必要があります。
それぞれのペット保険で生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償では60万円以下・70%補償では85万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすい商品と言えるでしょう。
比較的保険料が安い保険は、50%補償ではFPC、PS保険、ガーデン70%補償ではPS保険、ガーデン、あんしんペットという結果になりました。

ただし、PS保険のペット保険は「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というデメリットがあります。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、土佐犬は心臓疾患など継続した通院が必要になる病気にかかりやすいので、発症した場合には十分な補償が受けられないことがあります。たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。
(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

土佐犬におすすめのペット保険は、下記の4つとなりました。

50%補償: FPCのフリーペットほけん、ガーデンのプラチナ50%プラン
70%補償:あんしんペットのずっといっしょL、ガーデンのプラチナ70%プラン

補償割合については、スタンダードな50%か、より補償の手厚い70%か、お好きな方を選んでみてくださいね。

土佐犬におすすめ!「FPCのフリーペットほけん」「ガーデンのプラチナ50%プラン・70%プラン」「あんしんペットのずっといっしょL」の特徴

最後に、土佐犬におすすめのペット保険に選ばれた「FPCのフリーペットほけん」「ガーデンのプラチナ50%プラン・70%プラン」「あんしんペットのずっといっしょL」の特徴を確認してみましょう。
こちらも検討の際に参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ
  • 年間補償上限金額が85万円と高額に設定してある
  • 約款にもデメリットになるような項目はなく、カスタマーサービスにも定評がある
  • ペット賠償責任特約が用意されていない

ガーデンのプラチナ50%プラン・70%プラン

  • 日額制限・回数制限がなく、年間補償限度額の50万円(50%プラン)・70万円(70%プラン)まで補償が受けられる
  • インターネット割引や無事故割引など多彩な割引がある
  • 膝蓋骨脱臼や股関節形成不全、てんかん、チェリーアイ、気管虚脱などが補償されない
  • ペット賠償責任保険を付けられる

あんしんペットのずっといっしょL

  • 保険料は3歳までは値下がりするが、4歳以降から値上がりする
  • 日額制限・回数制限がなく、年間補償限度額の70万円(70%プラン)まで補償が受けられる
  • 膝蓋骨脱臼や涙やけ、股関節形成不全、てんかん、チェリーアイ、気管虚脱などが補償されない
  • ペット賠償責任保険を付けられる

ガーデンとあんしんペットの特徴として、「股関節形成不全が補償されない」ということがあります。
今回なりやすい病気としてご紹介した3種類には入っていませんが、土佐犬は股関節形成不全にもなりやすい傾向があります。
万が一股関節形成不全になったときのことを考えると、FPCがおすすめです。

また、興奮するとコントロールが難しくなってしまう土佐犬には、「ペット賠償責任特約」を付けておくことも重要です。
ペット賠償責任特約は、ペットが他人にケガを負わせたり持ち物を壊したりといった場合に、治療費や修繕費などを補償してくれる保険です。ただし、すでに似たような内容の「個人賠償責任保険」を自動車保険や火災保険などの特約として契約していることがよくあるので注意が必要です。
すでに個人賠償責任保険に加入している方は、ペット賠償責任特約を契約する必要はありませんのでFPCがおすすめです。
個人賠償責任保険に加入していない方は、ペット賠償責任特約が付帯できるガーデンやあんしんペットがおすすめです。補償対象外項目があることを理解した上で検討するようにしましょう。

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?
(参考)ペット保険の特約って必要?

まとめ

かかりやすい病気とその治療方法に合わせてペット保険を選ぶのも一つの手です。種類がいっぱいあってどれにすればいいか迷っている方は、以下のポイントを参考にして土佐犬に合ったペット保険を見つけてみましょう!

  • 免責金額が設定されていないこと
  • 長期の通院・ある程度の手術を補償すること
  • 年間補償上限金額が高いこと
  • 土佐犬におすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん」「ガーデンのプラチナ50%プラン・70%プラン」「あんしんペットのずっといっしょL」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。