ブラック&タンの短毛としなやかな細身のトイ・マンチェスター・テリアは、ミニチュアピンシャーとそっくりな小型犬です。活発ですが、骨や関節が弱いほか、注意したい病気もあります。
そんなトイ・マンチェスター・テリアがかかりやすい病気を解説します。さらにおすすめのペット保険もご紹介します。

トイ・マンチェスター・テリアは明朗快活な超小型犬

トイ・マンチェスター・テリアの魅力

ブラック&タン(黒地に頬や足先など部分的に茶褐色の模様)のつややかな短毛と長い鼻さき、先細りのしっぽを持ち、すらりとした均整の取れたボディを持つトイ・マンチェスター・テリア。耳は、たれ耳や立ち耳など様々なバリエーションがありますが、カラーはブラック&タンの一種類のみです。

見た目は、ドイツ原産の小型犬・ミニチュア・ピンシャーにそっくりですが、日本でも人気のあるミニチュア・ピンシャーにくらべ、飼育頭数は多くありません。
勝ち気でやんちゃなミニチュア・ピンシャーより、トイ・マンチェスター・テリアのほうが温和で従順なため、飼いやすいとされています。

トイ・マンチェスター・テリアの基礎犬であるマンチェスター・テリアは、イギリスのマンチェスターが原産の犬種で、ネズミ捕りの猟犬として一般市民に重宝されていました。
マンチェスター・テリアを品種改良で小型化したのが、トイ・マンチェスター・テリアです。トイ・プードルのように犬種として確立されているわけではなく、マンチェスター・テリアに分類されています。

飼い方の注意点

従順で飼い主が大好きなトイ・マンチェスター・テリアは、しつけもしやすく、教えたことをよく覚えます。

神経質でやや繊細な性格です。飼い主と長い時間離れるとさみしくて体調を崩すこともあるほどなので、留守の多い家庭には向きません。

好奇心旺盛で、とても活発ですが、たくさん歩かせるというよりは、一緒に遊んであげると喜びます。
1日2回、1回30分程度の散歩をさせ、あとはボール遊びやひっぱりっこなどで遊んであげましょう。
ただし、骨折しやすく、関節も弱いため、激しい運動は避け、高いところからのジャンプをさせないこと、フローリングで滑らないようにすることを徹底しましょう。

毛は短いので、トリミングの必要はありません。週に数回ブラッシングをしてあげましょう。

暑さにも寒さにも強くないため、外飼いは避け、適温に保った室内で飼育します。特に寒さに弱いため、室内の温度が下がりすぎないように気を付けましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

トイ・マンチェスター・テリアは「超」小型犬とも言われ、骨格が華奢なので骨や関節の外傷に注意が必要です。そのほか、トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすいといわれる「膝蓋骨脱臼」「アレルギー性皮膚炎」「椎間板ヘルニア」についてご紹介します。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨(いわゆる膝の皿)がずれてしまう病気で、歩行異常、最終的には歩行困難にまでなってしまいます。
重症度によって4つのグレードがあります。
グレード1の症状は、たまに脚をかばう仕草をとりますが、ほとんど無症状であるため、なかなか気づくことができません。ですが、グレード2、3となると明らかな歩行異常が見られ、グレード4となると歩行困難になり、手術をしても完治不可能、再発の可能性が高まります。
小型犬は膝蓋骨脱臼を発症する確率が高い傾向があり、トイ・マンチェスター・テリアもこれにあてはまります。
フローリングに絨毯を敷く、階段の昇降させない、などといった膝に負担がかからない環境にすることで、症状を悪化させない必要があります。

【治療費について】
治療には内科療法と外科療法があります。グレードが1~2の場合は関節のサプリメントや鎮痛薬、肥満気味であれば減量を行い、経過を見ていきます。グレードが3~4の場合は手術を行うようになりますが、グレードが高くなればなるほど骨格のゆがみが出てしまうので、グレードが2の段階でも手術を行う場合もあります。

通院(通算2~5回)手術・入院(2~5日)
治療費3,000 ~ 1万円/回15万 ~ 35万円

手術をする場合、完治までの治療費は15万~30万円と多くの費用が必要です。手術後はリハビリなどをする場合があるのでさらに治療費が増えます。
手術費は高額になるので、手術にも備えられるペット保険に入っておくと安心です。
ただし、ペット保険の中には膝蓋骨脱臼を補償しないものもあるので注意してください。

アレルギー性皮膚炎

アレルゲンとの接触により、皮膚にアレルギー反応を起こすことです。
アレルゲンとなるのは、ハウスダストや花粉、食品や化学物質などさまざまで、一度発生すると、その原因に近づくだけで反応が起こる体質になってしまいます。動物病院で検査を行い、アレルゲンを特定して遠ざけることが必要です。

トイ・マンチェスター・テリアは皮膚病にかかりやすい傾向があるので体をかゆがるしぐさをしたら、皮膚をよく観察しましょう。赤みや、かさぶた、ふけ、湿疹などがないか、特に見逃しがちな足の指の間やわきの下は注意してみます。

【治療費について】
かゆみを抑えるための内服薬や外用薬の投薬により治療をします。
また、アレルゲンを見極める場合には時間もお金もかかり、愛犬にも痛みやストレスを与えることにもなります。
そのため、原因を追究せず、完治を目指して治療を行う場合もあるそうです。獣医師と話し合い、治療方法を決めるようにしましょう。

通院
治療費7,000~2万円/回

一定期間で治療が終わることもあれば、長期にわたって継続的に治療や皮膚のケアを行わなければならないこともあり、治療の期間はさまざまです。一回の治療費も高額になりがちなので、長期の通院をしっかり補償するペット保険を選ぶようにしましょう。

椎間板ヘルニア

背骨の中にある椎間板という組織が変形し、飛び出した部分が神経に触ることで痛みを引き起こす病気です。
どの犬種も加齢とともに発症しやすくなりますが、トイ・マンチェスター・テリアはこの病気にかかりやすいとされています。

脚に痛みや違和感があると、最初は散歩を嫌がるなどの行動を見せます。脚の麻痺が徐々に広がっていくと歩けなくなることもありますので、早期発見・治療が大切です。

足腰に負担がかからないように、太らせないようにする、フローリングに絨毯を敷く、階段の昇り降りをさせない、抱っこをするときは抱え込むように抱き上げるなど、仔犬の頃から生活環境も見直してみると良いでしょう。

【治療費について】
症状が軽度の場合は、痛みを緩和するため抗炎症剤などを与えて運動制限を行い、肥満の場合は体の負担にならない程度にダイエットを行います。症状が重度の場合は、飛び出した椎間板を除去する外科手術を行います。

通院(通算3~10回)手術・入院(5~10日)
治療費2,000~5,000円/回10~40万円

通院の場合1~5万円程度ですが、再発の恐れがある病気なので、場合によってはさらに費用がかさんでしまう可能性があります。また手術をする場合、入院費も含めて10~40万円と高額になります。
そのため、手術の補償がしっかりされているプランを選ぶことをおすすめします。
また、椎間板ヘルニアを対象外項目に指定しているペット保険があるので注意しましょう。

トイ・マンチェスター・テリアにおすすめのペット保険を選びのポイントは3つ

かかりやすい病気を見てみるとトイ・マンチェスター・テリアにどんなペット保険が合っているのか見えてきますね。
そこで、ペット保険を選ぶポイントを3つにまとめてみました!

ポイント1:高額な手術・長期の通院にしっかり備えられること

トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすい病気の治療方法を見てみると、通院も手術も行う可能性が高いことがわかります。
そのため、通院のみや手術のみといった補償を一つに絞らず、通院・入院・手術すべてを幅広く補償するプランを選ぶのがおすすめです。
その中から補償内容が充実しているかどうかを見極めるには、限度額と限度回数を確認する必要があります。

 1日にかかる平均治療費
通院¥8,000
入院¥12,000
手術¥100,000

ペット保険の補償内容には1日に支払える限度額と1年に補償できる限度回数が決められているものがあります。

トイ・マンチェスター・テリアは膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアで手術をすることを考えると、手術補償は最低でも1回につき10万円以上を補償するペット保険がおすすめです。
また、アレルギー性皮膚炎で通院をすることも考えると、通院の場合の限度額は平均治療費の8,000円以上、何度も通院することを考えて限度回数は20日以上あるといいでしょう。

ポイント2:補償が手厚く、年間補償限度額が高いこと

ペット保険には年間で支払われる保険金の上限金額「年間補償限度額」があります。
限度額や限度日数が制限されていないプランの場合は、この年間補償限度額まで補償を受けることができるので必ず確認するようにしてください。

トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすいとして紹介した膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアは高額になる手術を行う可能性があります。
そのため、一度の手術で補償の上限を超えてしまっては、その後の通院などが自己負担になってしまいます。

また、ペット保険の補償割合は50%から100%までさまざまです。
補償割合が高いほど保険料も高額になりがちですが、小型犬の保険料は中・大型犬に比べて少額なため、50%補償に入るよりは少し補償割合が高く、補償と保険料のバランスのよい70%補償のものを選ぶと安心でしょう。
また、70%補償タイプであれば、補償限度額は最低70万円あれば補償が手厚いといえそうです。

ポイント3:膝蓋骨脱臼、椎間板ヘルニアを補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は受け取れません。

トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすい「膝蓋骨脱臼」と「椎間板ヘルニア」が特定のペット保険では補償対象外になっていることが分かりました。これらの病気で受診する可能性を考えるとこのペット保険は選ばない方が良さそうです。

<膝蓋骨脱臼を補償対象外にしている保険会社>

  • ペット&ファミリー(げんきナンバーわん)
  • あんしんペット
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部
  • SBIいきいき少短

<椎間板ヘルニアを補償対象外にしている保険会社>

  • SBIいきいき少短

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

トイ・マンチェスター・テリアに適したペット保険の補償内容と保険料

紹介した3つのポイントでトイ・マンチェスター・テリアに合うペット保険を選んでみましょう。
ポイント1とポイント2の「通院・入院・手術すべてを幅広く補償する70%補償のペット保険」は13種類ありました。0~15歳までに支払う保険料の合計金額が安い順に一覧にしています。

ポイント2の「年間補償限度額が70万円以上」では、イーペットの年間補償限度額が60万円なので候補から外せます。

ポイント3の「膝蓋骨脱臼、椎間板ヘルニアを補償する」では、ペット&ファミリー(げんきナンバーわん)、あんしんペット、日本ペットプラス(ガーデン)、SBIいきいき少短が候補から外せます。

保険会社名商品名割合生涯保険料(小型犬・15歳まで)年間補償上限額通院入院手術
FPCフリーペットほけん70%補償プラン70490,700 円8512,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000 円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン70555,250 円10010,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
あんしんペットL70635,260 円70制限なし制限なし制限なし
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン70637,040 円 70制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード70619,360 円70制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン7070740,550 円70制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット7070760,140 円60制限なし制限なし制限なし
アクサ損保プラン7070815,770 円70制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン70964,770円8414,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子70%プラン701,192,240円12212,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース701,243,960円70制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

3つのポイントで絞った結果、6種類の候補が残りました。
これらは補償内容を数字で見るとすべて十分な内容であるといえるので、もう一つ重要なポイント「保険料」で比較していきましょう。

ペット保険の保険料は、若いときは安く高齢になるほど高くなります。
そのためペット保険の保険料を比較する際には一生涯にかかる保険料で比較することが重要です。
それぞれの生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、70万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすいペット保険と言えます。
その金額で比較すると、比較的保険料が安い保険はFPC、PS保険という結果になります。

補償内容・保険料で見るとおすすめのペット保険ですが、PS保険には気になるデメリットがあります。

PS保険のデメリットは「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病や皮膚病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」というものです。
病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、同一原因による外耳炎などの再発については、審査内容によっては20日を超えた分の通院補償がされない可能性があります。
トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすいアレルギー性皮膚炎は、長期の通院が続くことが多い病気のため、これらを発症した場合には十分な補償が受けられないことがあります。たとえ生涯保険料が安くても選ばない方が良さそうです。

(参考)PS保険(ペットメディカルサポート)の通院・入院補償の落とし穴

トイ・マンチェスター・テリアにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」の特徴

最後に、トイ・マンチェスター・テリアにおすすめのペット保険に選ばれた「FPCのフリーペットほけん」の特徴を確認してみましょう。
こちらも検討の際に参考にしてみてください!

FPCのフリーペットほけん 70%補償プラン

  • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい。
  • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ。
  • 年間補償限度額が85万円と高額に設定してある。
  • カスタマーサービスにも定評がある。

まとめ

かかりやすい病気に合わせてペット保険を選ぶと納得のできるプランを見つけやすくなります。以下のポイントを参考に、トイ・マンチェスター・テリアに合ったペット保険を探してみてください!

通院・入院・手術すべてを補償すること

補償が手厚く、年間補償限度額が高いこと

膝蓋骨脱臼、椎間板ヘルニアを補償すること

トイ・マンチェスター・テリアにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん70%補償プラン」

当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
よろしければ以下のページも参考にしてみてください。