優秀な鳥猟犬として現役で活躍するウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは、古い歴史を持つ大型犬です。健康的な犬種ですが、いくつかの遺伝性の病気や、大型犬特有の病気には念のため注意しましょう。ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルがかかりやすい病気と、おすすめのペット保険をご紹介します。

水陸両用の万能狩猟犬、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルの性格

ウェールズ地方原産とされるウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは、大昔から狩猟犬として活躍していた犬種です。
まだ猟銃もなかった時代から、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは優秀な鳥猟犬でした。
もとはウェルシュ・コッカーという名前でしたが、鳥を追い立てて仕掛けた網に追い込むスプリングという猟に秀でていたため、現在の名前が与えられました。

陸上のみならず、水中での狩りも得意とし、さらに極寒から熱帯まで、あらゆる環境に耐える強い体を持っています。

家庭犬としての歴史は浅いものの、聡明で陽気な性格、また、美しい容姿のためたちまち人気となりました。
白地に濃い赤茶の模様、豊かな被毛を持ち、長い手足と尾、愛らしい垂れ耳を持ちます。
名前の似ているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとはかつて同じ犬種とされていたこともあるほど、見た目もそっくりです。現在ではれっきとした別犬種として認められていますが、両者の関係性ははっきりしていません。

ジャパンケネルクラブの登録数は、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは80頭以上あるのに対し、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルはゼロ(2017年の登録数)と、現在日本では見ることができない犬種です。
性格はウェルシュ・スプリンガー・スパニエルのほうが、穏やかだと言われています。

飼い方の注意点

現役の猟犬のため、体力を持て余さないよう、たくさんの運動が必要です。
1日2回以上、最低1時間の散歩に加え、広い場所で思い切り走らせる時間も取ります。
水泳も喜ぶでしょう。

毛が長いため、毎日のブラッシングに加え、コーミングも時々行うとよいでしょう。
月1回程度のシャンプーも必要です。水は得意なので、シャワーもあまり嫌がらないでしょう。
毛が伸びるため、定期的なトリミングも必要です。

過酷な環境に耐えるとはいえ、比較的温かい場所を好むとされています。
できるだけ、室内で飼育しましょう。

かかりやすい病気とその治療費を知っておこう

原種に近く、健康的な犬種であるウェルシュ・スプリンガー・スパニエルですが、遺伝性の病気には気を付けたい犬種です。
ここでは、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルが気を付けたい「股関節形成不全」「てんかん」「眼瞼内反症」「外耳炎」についてご紹介します。

股関節形成不全

股関節に異常があり、後足の骨の先が骨盤にうまくはまらず、亜脱臼状態になる病気です。

発症のほとんどは遺伝が原因といわれていますが、とくにウェルシュ・スプリンガー・スパニエルのような大型犬は他の犬と比べて成長スピードが早く、急激に体重が増加するため、股関節への負担も大きくなると考えられます。

運動を嫌がる、足を触ると痛がる、横座りをする、左右にお尻を振るような独特の歩き方(モンローウォーク)をするようになったらこの病気の可能性があります。
こういった症状は、体重が急激に増加する生後6か月頃からみられるようになります。
また、ほとんどの場合両足に起こります。

【治療費について】
歩き方や股関節の状態を見て、症状の程度を観察します。
鎮痛剤の投与や運動制限、食事管理など内科治療を行い、改善がみられない場合は股関節の外科手術を行います。
麻酔や手術のリスク、治療期間など、獣医さんと十分に話し合ってください。

内科治療(投薬治療)外科治療・入院
治療費2,000 ~ 5,000円/月10 ~ 40万円

手術方法や入院期間によって治療費は異なりますが、入院費を含めると治療費は高額になると考えられます。
股関節形成不全が補償対象外項目になっているペット保険もあるので、全額自己負担という事態を防ぐためにも、しっかりと選んでおきましょう。

てんかん

てんかんは発作を繰り返す脳の病気です。
発作の症状や時間は様々で、脚をバタバタさせる、横転する、けいれん、失神、泡を吹くなどがあります。
発作が収まったときは、ぼんやりすることもあれば、何事もなかったかのように元に戻ることもあります。
重症化すると、短期間に発作を繰り返すようになり、脳に障害が出たり、命に関わったりすることもあります。

ケガの後遺症や脳腫瘍などの影響で発生するタイプのてんかんもありますが、多くの場合、原因不明は不明とされています。
ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは遺伝的な要因でてんかんになりやすいと考えられます。

てんかん発作と思われる症状が見られたら、状況を記録しましょう。
意識の有無や、いつどんな状態でどのような発作を起こし、どのくらい発作が継続したかメモを取りましょう。撮影することもおすすめです。
動物病院で治療方針を決める際の参考になります。

【治療費について】
てんかんの治療では、まずは原因の特定を行います。
原因となる病気がある場合はそちらの治療が優先されますが、そうでない場合は主に抗てんかん薬の投与を行います。
抗てんかん薬を用いることで、発症頻度を抑えたり、重症化したりすることを予防する狙いがあります。

通院
治療費5,000~1万円/回

てんかんの症状が出た場合、投薬治療は一生継続する必要があります。
1回の治療費は少額であったとしても、通院を重ねていけば治療費は高額になります。

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルを飼う人は、長期的な通院を補償してくれるペット保険を選びましょう。
また、ペット保険会社によってはてんかんを補償対象外にしているところもあるので、必ず確認してください。

眼瞼内反症

眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)は、まぶたが内側にめくれる状態のことをいいます。
まつげが眼球に当たりやすく角膜炎や結膜炎などの症状を起こしやすくなります。
目が赤くなったり、目やにや涙が増えたりします。

目を掻いたり、顔をものにこすりつけたりするようなしぐさを頻繁にみるようであれば動物病院を受診したほうがよいでしょう。

【治療費について】
刺激の原因になっているまつげを抜き、炎症がみられる場合は抗炎症剤や点眼薬を投与して炎症を抑えます。
症状が重度の場合はまぶたを正常な状態に戻すため、外科手術を行います。

通院(通算1~5回)手術入院(1~2日)
治療費3,000~1万円/月2万~4万円5万 ~ 10万円

投薬治療の場合は継続的な通院が必要ですし、手術をする場合は入院費も含めて7万~14万円程度かかってしまいます。
通院・入院・手術すべてをしっかりと補償してくれるペット保険に加入しましょう。

外耳炎

耳の中にある、鼓膜より外側にある聴覚器・外耳に炎症を起こすことです。放っておくと、さらに奥の器官である中耳や内耳にも影響が現れます。
かゆみや痛みが生じるため、耳やその付近を触されるのを嫌がる、しきりに頭を振ったり足で掻いたりする、壁や地面に耳をこすりつけたりします。
炎症がみられるほか、耳垢や悪臭で飼い主が気づくこともあります。
すべての犬種に起こりますが、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルのような垂れ耳犬種はかかりやすいとされています。

【治療費について】
点耳薬での治療が中心となります。悪化すると、中耳炎や内耳炎を引き起こしてしまい、更に進行すると手術が必要になる場合もあります。早急に治療に取り掛からなければなりません。

通院(通算2~5回)
治療費3,000~5,000円/回

通院をする場合、1万~3万円程度かかりますが、症状が悪化している場合は、長期的な投薬治療が必要となってしまいます。
何度も通院をすることになるので、通院補償が手厚いプランを選びましょう。

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルにおすすめのペット保険を選ぶポイントは3つ

ペット保険がたくさんあってどれにしようか迷われている方は、かかりやすい病気に備えられるプランを探してみてください。
かかりやすい病気からウェルシュ・スプリンガー・スパニエルに合ったペット保険を選ぶポイントを3つにまとめました。

ポイント1:免責金額が設定されていないこと

ペット保険はプランによって免責金額が設定されているものがあります。
免責金額があると、設定されている金額分は補償されません
例えば、免責金額が5,000円で、1回の治療が3,000円なら一切補償が受けられないということになります。そんなことになるとペット保険に入っている意味がないですよね。

1日にかかる通院の平均治療費は8,000円(当研究所調べ)とされています。
しかし、診察料と簡単な処置だけなら1,000~4,000円程度で済むこともよくあるでしょう。
ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルがかかりやすいとされる外耳炎やてんかんにかかると、通院が多くなりがちです。
しっかりと補償を受けるためにも免責金額がないペット保険をおすすめします。

ポイント2:長期の通院、ある程度の手術を補償すること

ペット保険の補償内容には1日に補償される医療費の限度額と、1年に補償される限度回数が決められているものがあります。
その場合、目安として通院の限度額は平均治療費の8,000円以上、また、回数はできれば無制限、最低でも20日以上あるものを選ぶとよいでしょう。

また、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルは、股関節形成不全や眼瞼内反症で手術を行う可能性も考える必要があります。
手術も、最低でも10万円は補償するものを選ぶとよいでしょう。

通院と手術に加え、手術に付帯することもある入院まで補償するペット保険を選びます。

通院、手術、入院を補償するペット保険は種類が多いため、できる限り補償の手厚いものを選ぶようにします。
補償の手厚さを示す「年間補償上限金額」(1年間に補償される治療費の上限)が高いほど補償が手厚いといえるので、50%補償タイプなら50万円以上、70%補償タイプなら70万円以上のものを基準にするとよいでしょう。

ポイント3:股関節形成不全、てんかんを補償すること

ペット保険にはもともと補償されない病気(補償対象外項目)を設定しているものがあります。もし、かかりやすい病気がその補償対象外項目に指定されていると、受診しても保険金は補償されません。
ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルがかかりやすい病気が補償対象外項目に指定されていないか確認してみたところ、「股関節形成不全」「てんかん」がいくつかのペット保険で補償対象外になっていることがわかりました。
受診する可能性を考えると、このペット保険は選ばない方が良さそうです。

<股関節形成不全を補償対象外にしている保険会社>

  • あんしんペット
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

<てんかんを補償対象外にしている保険会社>

  • あんしんペット
  • 日本ペットプラス(ガーデン)
  • アニマル俱楽部

(参考)ペット保険のトラブルを避けるには?保険がおりない、更新できないことも!?

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルに適したペット保険の補償内容と保険料

ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルにぴったりなペット保険を、先ほど紹介した3つのポイントから探してみましょう。

ポイント2より、通院、手術、入院をすべて補償するペット保険の中から、ポイント1の「免責金額がないペット保険」をピックアップしました。
ペット保険の補償割合は、50%~100%補償のものまで様々ですが、今回は一般的な補償割合である50%補償、70%補償のペット保険から選んでみましょう。

候補のペット保険を15歳までに支払う生涯保険料の安い順に並べた一覧がこちらです。

50%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん455,400 円85万円12,500円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000円/回
年間1回まで
PS保険50%補償プラン537,190 円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ50%プラン575,010 円50万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン50675,160 円50万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン50スタンダード705,050 円50万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット50774,430 円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン50815,830 円50万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ50%プラン904,520 円60万円10,000円/日
年間20日まで
10,000円/日
年間20日まで
100,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子50%プラン1,577,340 円73万円12,000円/日
年間22日まで
12,000円/日
年間22日まで
100,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ50%コース1,683,460円50万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

70%補償するペット保険

会社名商品名生涯保険料(大型犬・15歳まで)年間補償限度額通院入院手術
FPCフリーペットほけん70%補償プラン568,900 円85万円12,000円/日
年間30日まで
125,000円/入院
年間3入院まで
100,000 円/回
年間1回まで
PS保険70%補償プラン685,890円100万円10,000円/日
年間20日まで
20,000円/日
年間30日まで
100,000円/回
年間2回まで
日本ペットプラス(ガーデン)プラチナ70%プラン804,710円70万円制限なし制限なし制限なし
あんしんペットずっといっしょL840,910円70万円制限なし制限なし制限なし
アクサ損保いぬのきもち保険プラン70894,050円70万円制限なし制限なし制限なし
SBIいきいき少短プラン70スタンダード987,070円70万円制限なし制限なし制限なし
イーペットe-ペット701,073,750円60万円制限なし制限なし制限なし
ペット&ファミリーげんきナンバーわんプラン701,089,130円70万円制限なし制限なし制限なし
アニコム損保ふぁみりぃ70%プラン1,322,010円84万円14,000円/日
年間20日まで
14,000円/日
年間20日まで
140,000円/回
年間2回まで
アイペット損保うちの子70%プラン2,132,870円122万円12,000円/日
年間22日まで
30,000円/日
年間22日まで
150,000円/回
年間2回まで
au損保通院ありタイプ70%コース2,312,570円70万円制限なし制限なし制限なし

※表は横にスクロールできます。

50%補償のペット保険は10種類、70%補償のペット保険は12種類残りました。
さらに、股関節形成不全、てんかんを補償対象外にしている、あんしんペットと日本ペットプラス(ガーデン)は除外します。

さらに絞り込むために、ペット保険選びの重要なポイントである「保険料」で、さらに比較していきましょう。
それぞれのペット保険で生涯保険料(0~15歳までの保険料の合計)を比べてみると、50%補償では60万円以下・70%補償では85万円以下のものが比較的リーズナブルで継続しやすい商品と言えるでしょう。
比較的保険料が安い保険は、50%補償、70%補償ともFPC、PS保険という結果になりました。

50%補償

  • FPCのフリーペットほけん50%補償プラン
  • PS保険50%補償プラン
  • 70%補償

  • FPCのフリーペットほけん70%補償プラン
  • PS保険70%補償プラン
  • 補償割合については、スタンダードな50%か、より補償の手厚い70%か、お好きな方を選んでみてくださいね。

    ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルにおすすめ!「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」「PS保険の50%補償プラン、70%補償プラン」の特徴

    ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルにおすすめのペット保険として選ばれた「FPCのフリーペットほけん」「PS保険」は、どんな特徴があるのでしょうか?
    ポイントをまとめたので、こちらも保険選びの参考にしてみてください!

    FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン

    • 高齢になっても上がりにくい料金設計になっているので継続しやすい。
    • 通院を手厚く補償する。入院と手術もカバーするが、手術補償は年間1度のみ。
    • 年間補償上限金額が85万円と高額に設定してある。
    • カスタマーサービスにも定評がある。

    PS保険50%補償プラン、70%補償プラン

    • 手術を年2回まで補償するので安心。通院も補償するが少し控えめな設定。
    • 年間補償限度額が100万円と業界トップクラス。
    • 保険金の支払い速度が早い。
    • 同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外。

    生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病、皮膚炎など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償。
    (参考)PS保険の補償の落とし穴

    ※PS保険は「同一原因による手術は、2回目以降は補償の対象外」「生涯にわたって継続的に行っていく慢性疾患(心臓病など)の治療の場合は、最大でも一生涯20日まで補償」という制約があります。
    病気が完治したと判断された場合には日数がリセットされるようですが、根本的な治療方法のない心臓病や腎臓病や再発しやすい外耳炎などを発症した場合には十分な補償が受けられないことがありますので、それを理解したうえで選んだ方が良さそうですね。

    まとめ

    ペット保険の種類が多くどれにするか決めかねているという方は、ペットがかかりやすい病気に合わせてペット保険を選んでみてもいいかもしれません。以下のポイントを参考に、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルに合った商品を探してみてください!

    免責金額が設定されていないこと

    長期の通院・ある程度の手術を補償すること

    股関節形成不全、てんかんを補償すること

    ウェルシュ・スプリンガー・スパニエルにおすすめのペット保険は「FPCのフリーペットほけん50%補償プラン、70%補償プラン」「PS保険の50%補償プラン、70%補償プラン」

    当サイトではほかの犬種・猫種におすすめのペット保険についても紹介しています。
    よろしければ以下のページも参考にしてみてください。